ベトナム国産ワクチン「コビバック」、臨床試験に4200万円拠出

2021/08/18 04:46 JST配信

 ファム・ミン・チン首相は、新型コロナウイルスワクチン接種基金から88億VND(約4200万円)を拠出し、保健省傘下のワクチン医学生物学研究所(IVAC)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「コビバック(Covivac)」の臨床試験向けに充当することを決定した。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 コビバックは、米国が提供するウイルス株とニワトリ胚細胞を用いたウイルス培養技術を使用して製造するワクチン。動物を使った前臨床段階では、高い免疫を獲得できることが確認された。

 ヒトへの臨床試験については、第1期がハノイ医科大学で3月15日に開始して既に完了。第2期臨床試験は8月10日から始まっている。11月には第3期臨床試験を開始し、2022年年初に第1・2・3期臨床試験の中間報告を完了して、緊急使用許可を申請する方針。

 なお、国産の新型コロナワクチンでは、ナノゲン社(Nanogen、ホーチミン市)による「ナノコバックス(Nanocovax)」が開発レースの先頭を走っている。ナノコバックスは第3期臨床試験が8月中旬に終了し、保健省に緊急使用許可を申請する予定。

 これとは別に、米国のバイオ製薬会社アークトゥルス(Arcturus)が開発した新型コロナワクチン「ARCT-154」のベトナム国内での第1期臨床試験がハノイ医科大学で15日に始まった。

 これは新型コロナウイルスのmRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンで、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)(Vingroup)がアークトゥルスとの間で結んだ技術移転契約に基づき実行するプロジェクト。VICはハノイ市でワクチン生産工場の建設に着手しており、2022年初めに国内に出荷する計画。

[VnExpress 19:02 16/8/2021 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 保健省傘下のワクチン医学生物学研究所(IVAC)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「コビバック(Coviv...
 保健省傘下のワクチン医学生物学研究所(IVAC)が開発中の新型コロナウイルスワクチン「コビバック(Coviv...

新着ニュース一覧

 2025年におけるホーチミン市の域内総生産(GRDP)成長率は+8.3%と推定され、ベトナム経済の牽引役として...
 ファム・ミン・チン首相は21日、国際金融センター(IFC)の設立を発表した。この設立は、世界の資本や技...
 地場ドジ・ジュエリー(DOJI Group)は19日、北部紅河デルタ地方ハイフォン市で複合区「ドラゴン75コンプ...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 ある日の午後、60代と思われる男性が、壊れたデュポン(Dupont)製のライターを手に、ホーチミン市チョロ...
 ホーチミン市内のガソリンスタンドでは、QRコードを使った振込決済が拡大しており、給油時の利便性向上...
 海外市場調査や海外事業伴走支援などを手掛けるシンガポールのグローバルアングル(GLOBAL ANGLE)は、ハ...
 商工省によると、2025年におけるベトナムの輸出入総額は推定で約9200億USD(約144兆円)となり、過去最高...
 ベトナム建設省は19日、ラオカイ~ハノイ~ハイフォン間鉄道建設事業の第1サブプロジェクトの着工式を...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 軍事ウェブサイトのグローバル・ファイアパワー(Global Firepower=GFP)が発表した2025年版の世界軍事...
 ファム・ミン・チン首相は20日、ペトロベトナムグループ(Petrovietnam=PVN)のレ・マイン・フン会長を...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、同社が開発を進めている西北...
 一般社団法人日本UAS産業振興協議会(JUIDA)は15日、ベトナムの新たなドローン産業団体であるベトナム低...
 電子機器・電気機械器具の製造・販売を手掛けるコーセル株式会社(富山県富山市)は、海外子会社(非連結...
 ベトナムで初となる軽量軌道交通(LRT)路線が19日、南部メコンデルタ地方アンザン省フーコック特区(島)...
トップページに戻る