ホーチミン市人民裁判所は16日、同市共産党委員会傘下会社の子会社で政府代表を務めていた期間に国が受け取るはずの報酬を横領したとして公的資産横領罪に問われていた、市共産党委員会傘下タントゥアン工業開発(IPC)の元社長テー・チー・ズン被告(男・41歳)に禁固15年の判決を下した。
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被告が政府代表者を兼任していた、セップゾーン・リンチュン(Sepzone Linh Trung)はベトナム(IPC)と中国の合弁会社で、出資比率はそれぞれ50%。規定によると、政府代表者がセップゾーン・リンチュンから受け取る報酬は、IPCが受け取ることになっていたが、被告はこの報酬など国から合わせて16億VND(約960万円)を横領した。
これに先立ち今年6月に開かれた、IPCが南サイゴン開発(サデコ=Sadeco)株を違法に売却して国に多額の損失をもたらした事件の控訴審では、同被告は公的資産の使用・管理に関する国家規定に違反し損失・浪費をもたらした罪で11年、公的資産横領罪で9年の計20年の禁固刑を言い渡されていた。
ベトナムでの禁固刑は最大30年と規定されているため、今回の判決を含めた被告に対する禁固刑の期間は計30年となる。
なお、IPCは市南部でフーミーフン新都市区やタントゥアン輸出加工区、ヒエップフオック工業団地など複数の大規模なプロジェクトを実施しており、市当局の主力企業として知られている。