韓国のソウル中央地方裁判所は7日、ベトナム戦争時に韓国軍に家族を虐殺されたベトナム人女性グエン・ティ・タインさんに対する3000万ウォン(約312万円)の支払いを韓国政府に命じる判決を言い渡した。
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判決は、1968年に韓国軍海兵隊第2旅団(青龍部隊)がベトナム南中部沿岸地方クアンナム省ディエンアン村フォンニャット・フォンニ集落で住民74人を殺害した際に、タインさんを銃撃し、家族を殺害したと認定。「明白な違法行為」だとした。
タインさんは判決を歓迎し、「死んだ者たちの魂の慰めになる」と語った。韓国の裁判所が、1968年のベトナムでの虐殺事件の被害者に対し、韓国政府の賠償責任を認めたのは初めて。
韓国政府側は、ベトナムの民間人が戦争中の被害の賠償を求めて提訴することはできないとし、韓国軍の虐殺への関与は明白な証拠がなく、銃撃は「戦時下の特殊な状況における正当な行為」と主張していた。
韓国国防部は、判決についてまだ反応していない。韓国外交部は、韓国とベトナムは「過去は後ろに置いて未来を向かう」を原則にして、この30年間の関係でかつてない進展を遂げたとコメントした。