ベトナムを訪問の加藤厚労相、技能実習制度の見直しを説明

2023/05/08 16:38 JST配信

 ベトナムを訪問した加藤勝信厚生労働相は5日、ダオ・ゴック・ズン労働傷病兵社会相と会談し、技能実習制度の見直しについて説明した。

(C)tuoitre
(C)tuoitre

 日本は1993年に外国人技能実習制度を成立。技能・技術または知識を開発途上地域などへ移転することによって、当該地域などの経済発展を担う「人づくり」に寄与することを目的としていたが、安価な労働力目当てとなっているのが実態で、「現代の奴隷制度」と度々批判されてきた。

 賃金未払いなどの問題に加えて、外国人実習生が虐待などの人権侵害を受けるケースも後を絶たず、外国人実習生の離職・失踪を引き起こす要因となっていることで、日本政府は昨年、制度の本格的な見直しを検討すると明らかにしていた。

 制度の見直しについては、当時各メディアが「廃止」という言葉を使って報じていたため、多くの技能実習生を送り出している東南アジア各国からは不安の声が上がっていた。これに先立ち開かれた有識者会議では、制度見直しの過程において、現行制度の「廃止」との文言が使われていたが、これについて加藤厚労相は、「プログラムの全てを廃止するという訳ではない」と語った。

 一方で、加藤厚労相は、技能実習制度が一部のケースで悪用されているとし、単純労働者を生み出している状況を説明。「今回の制度見直しは、新たな人材育成とシステムの保護のために必要なもので、我が国の外国人労働者受け入れのターニングポイントになる」と強調した。

[Tuoi Tre 16:32 05/05/2023 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 1993年に始まったベトナム人技能実習生の日本への派遣は、一定の成果を挙げる一方で、問題点も露見して...
 労働傷病兵社会省傘下の海外労働管理局(DOLAB)によると、2023年1~6月期にベトナムから海外に派遣され...
 労働傷病兵社会省傘下の海外労働管理局(DOLAB)はこのほど、日本の外国人技能実習機構(OTIT)と協議した...
 2023年1~3月期にベトナムから海外に派遣された労働者数は3万7923人で、前年同期の15倍余りに急増し、...
 労働傷病兵社会省傘下の海外労働管理局(DOLAB)の発表によると、2022年にベトナムから海外に派遣された...
 外国人労働者の増加に伴い、賃金未払いや不当解雇などのトラブルが相次ぐ中、在日本のベトナム人技能実...

新着ニュース一覧

 求人情報サイト「JobOKO」が先般発表した「2025~2026年給与レポート」によると、2025年のベトナム労働...
 日本の現金出資リアリティ番組「¥マネーの虎」をモデルにしたベトナムの人気番組「シャークタンク・ベ...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 世界の航空関連情報を提供する英国のオフィシャル・エアライン・ガイド(Official Airline Guide=OAG)...
 チュオン・ティ・トゥエット・チンさん(女性・63歳)は、7~8歳のころからホーチミン市のベンタイン市場...
 外電によると、中国は12月25日のクリスマスに、ベトナムが領有権を主張する南シナ海のホアンサ諸島(英...
 東北部地方トゥエンクアン省(旧ハザン省)ルンクー村(xa Lung Cu)で、2026年1月2日(金)から4日(日)まで...
 タイとカンボジアの国境地帯で軍事衝突が続く中、両国国防相が27日に国境検問所で会談し、停戦合意に関...
 西北部地方ラオカイ省を走る国道174号線で27日朝、ボランティア団体を乗せた小型バスが横転する事故が...
 ベトナムにおける外国人の出入国・経由・居住法を含む治安・秩序に関する10本の法律の一部を改正・補足...
 インターネット動向分析プラットフォーム「Cloudflare Radar」はこのほど、2025年の世界で最も普及して...
 南中部地方クアンガイ省バントゥオン村(xa Van Tuong)にあるズンクアット経済区でディーゼル油の流出事...
 地場コングロマリットビングループ[VIC](Vingroup)傘下のビンファスト(Vi
 交通運輸省傘下のホーチミン市交通運輸大学(UTH)はこのほど、鉄道シミュレーターを導入した。これは、...
 ベトナム政府は、国内海上輸送に対する管理を強化し、外国船舶の参入を必要最小限に抑える方針を打ち出...
トップページに戻る