片腕を失った退役軍人、愛する妻への贈り物に5度家を建てる

2019/09/22 05:04 JST配信

 この家を建てるため、クエットさんは100kmもの道のりをキャッサバ集めに出かけるも7日間で5kgしか集まらず、妻は空腹と子供にあげるミルクがないことで涙を流した日もあった。クエットさんは「悲しまないでおくれ。家族全員が食べるのに困らない方法を何としても見つけるから」と妻に伝え、約束通りに米やトウモロコシ、スイカを植えたりし、1年中休みなく働いた。家では子供のおむつを替えてお風呂に入らせてから、洗濯をし、料理をし、あらゆる家事をこなした。

(C) vnexpress
(C) vnexpress

 また、時折10km以上も森の中を歩き、深い小川を泳いで魚を捕まることもあった。家に帰ると、クエットさんは大きな魚を持ち上げてドゥックさんに見せ、「あなたが太ってしまうくらい食べさせてあげるから」と嬉しそうに伝えた。そんな時、ドゥックさんはただ、夫が無事に戻ってきたことに安堵のため息をついた。

 クエットさんは植付けや収穫の技術を身につけながら、小銭を貯めて、妻とともに貧困から脱出していった。クエットさんは、2000年代に入る前は毎月数十万VND(10万VND=約470円)ずつ貯めて、500万VND(約2万3400円)、700万VND(約3万2700円)と自分のブリキの貯金箱のお金を増やしていった。そして、妻のために大きな家を建てるという夢を実現することができたのだった。

 さらにクエットさんは、妻に贈る家に留まらず、腎不全を患っている長男のため、自分たちの家の隣に2階建ての家も建てた。また、結婚したばかりの末っ子の家を建てるのを手伝い、5人の孫の養育費の支援も続けている。

 今も毎朝、クエットさんはベランダに出て静かな村を眺め、「明日は何を植えようか、来月は何を育てようか」と考える。妻のために家を建てるという約束は果たしたが、彼はこれからもまだまだ働き続けるつもりだ

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

新着ニュース一覧

 ハノイ市の国会議事堂で3日午前、第16期(2026~2031年任期)国会の第1回臨時会議が開幕した。会期は17日...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 シンガポール海軍のエンデュアランス級揚陸艦「パーシスタンス(RSS Persistence)」が1日、南中部地方カ...
 烈士(戦死者)の遺骨の捜索・収集は、ほとんどの場合、ほんのわずかな手がかりから始まる。その手がかり...
 ハノイ市共産党委員会の決議に基づき、同市トゥーラム村(xa Thu Lam、旧ドンアイン郡)で7月31日、「社...
 ハノイ市のノイバイ国際空港は3日午前7時から、国内線の第1旅客ターミナル(T1)および国際線の第2旅客タ...
 日本貿易振興機構(ジェトロ)は、8月18日(火)の日本時間16時00分から18時00分まで(ベトナム時間14時00分...
 財政省傘下の統計局(NSO)が発表したデータによると、2026年1~7月期の海外直接投資(FDI)認可額(推定値)...
 工業用ミシンメーカーの株式会社PEGASUS(大阪府大阪市)は、アパレルマシナリー事業の中国における部品...
 建設省傘下ベトナム航空局(CAAV)の統計によると、2026年7月15日時点でベトナム国籍で登録されている商...
 ベトナムの内務省とアルバニアの経済・イノベーション省はハノイ市で7月29日、ベトナム人労働者のアル...
 北部地方バクニン省における2026年のライチ生産量は悪天候により減少したものの、ライチおよび関連サー...
 シンガポール系ユナイテッド・オーバーシーズ銀行(UOB)が先般発表した「東南アジア諸国連合(ASEAN)消費...
 フランスの長距離相乗りプラットフォームである「ブラブラカー(BlaBlaCar)」はこのほど、ベトナム市場...
トップページに戻る