車椅子で30省・市を旅した29歳、次は近隣諸国の制覇目指す

2020/07/26 05:12 JST配信

 「一番印象に残っているのは、南中部高原地方のコーヒー収穫の季節です。素晴らしい景色が広がり、人々はとても温かかった。日差しと風が気持ちいいあの土地をまた訪れたいです」とミンさんは語る。

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 道中、ミンさんはいつも路肩でパンや弁当を食べて休憩し、峠越えなどのやむを得ない場合を除き、夜間の運転は控えた。夜はホテルやゲストハウスに宿泊し、翌朝に風景や自然を鑑賞した。

 ミンさんの旅の中で一番大変なことは天気だという。風が吹くと眠気に襲われるため、その度に路肩に止まり、完全に頭が冴えてから再び運転を続けた。「身体の潰瘍が心配で、あまり長く座ることができないため、適切な時間を計算し、ヨガマットを三輪バイクに広げて休憩していました」。

 ミンさんが初めて制覇したのは南中部高原地方ラムドン省のバオロック(Bao Loc)峠だ。手をちぎりたくなるほどのひどい痛みに襲われ、少し進むたびに停車しなければならず、前に進むことができなくなった。しかし、慣れてくるとブレーキを握る手を調整し、痛みや傷を軽減することができるようになった。

 それからミンさんは、トゥアティエン・フエ省と南中部沿岸地方ダナン市の間にあるハイバン峠、南中部沿岸地方フーイエン省と同カインホア省の間にあるカー(Ca)峠、カインホア省とラムドン省の間にあるカインビン(Khanh Vinh)峠を次々と制覇していったが、ランビアン山の頂で、ミンさんは山の恐ろしさを知ることとなった。

 急斜面を降りるときに何度もブレーキを掛けたため、片方のブレーキが壊れてしまったのだ。「状況を把握し、落ち着いて対応できたので、危機を脱することができました。これからの旅でも慎重に、安全確認が大切だという自身の学びになりました」とミンさんは振り返る。

 様々な困難はありつつも、ミンさんはどの土地でも地元の住民たちに温かく迎え入れられた。皆、まるでミンさんが家族の一員であるかのように、喜んで接してくれた。

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