- インボイスに関する政令の一部を改正
- データ連携可能な電子インボイス義務付け
- 納税申告している個人事業主は2割程度
インボイスに関する政令第123号/2020/ND-CPの一部を改正・補足する政令第70号/2025/ND-CP(6月1日施行)では、年間売上高が10億VND(約550万円)以上の個人事業主に対し、税務当局とデータ連携が可能なレジから発行される電子インボイスの使用が義務付けられる。
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また新政令では、消費者に対して、抽選キャンペーンやポイントプログラムを通じてインボイスの取得を促進することを奨励し、輸出貨物や大量取引サービスに関するインボイス発行時期についても明確に規定している。
個人事業主には、財務管理の効率化および税制・法令遵守の徹底を目的として、財政省の通達第88号/2021/TT-BTCに基づく会計制度の導入が推奨されている。
全国には現在、約600万人の個人事業主が存在するが、このうち納税申告を行っているのは130万人程度に留まっている。個人事業主の多くは小規模な商売を営んでいるため、帳簿やインボイス、テクノロジーの導入に消極的であり、特に農村部や高齢者層ではその傾向が強い。
税務当局は、定額課税方式から申告納税方式への全面移行を方針として掲げている。この移行により、個人事業主の実際の売上高を正確に反映させ、課税額が実態より高すぎたり低すぎたりする問題の防止にもつながると期待される。