- 対日戦勝記念日80周年記念式典で訪中
- 「中越運命共同体」の構築推進で一致
- 地域と世界の平和・協力・発展を推進
9月3日の対日戦勝記念日に中国の北京市で開催された中国人民抗日戦争・世界反ファシズム戦争勝利80周年記念式典への参加に併せて同国を訪問したルオン・クオン国家主席は4日、習近平(シー・ジンピン)総書記 兼 国家主席と会談した。
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クオン国家主席は会談で、ベトナムにとって越中関係の強化は客観的な要請かつ戦略的な選択であり、対外政策における最優先事項だと強調した。一方、習国家主席はベトナムの社会主義構築を支持し、第14回共産党全国大会の成功を期待すると述べた。
双方は、近年の越中関係の前向きな進展を歓迎し、特にトー・ラム書記長の中国訪問(2024年8月)と習国家主席のベトナム訪問(2025年4月)をはじめとする相互訪問を評価し、戦略的な意味を有する「中越運命共同体」の構築を推進することで一致した。
クオン国家主席は、外交、国防・安全保障分野での協力強化、鉄道を優先する戦略的な交通インフラの接続、高品質投資の拡大、科学技術、人材育成、経済・貿易、教育、観光の協力拡大を提案した。また、両国国民、特に若い世代の交流の拡大を通じて相互理解を深めることの必要性を強調した。南シナ海問題については、国際法と1982年国連海洋法条約を尊重しつつ、意見の食い違いを適切に管理することが重要だと指摘した。
一方の習国家主席は、クオン国家主席の提案に賛同し、ハイレベルを含む各レベルの交流や党建設・国家運営に関する経験共有、両国間協力メカニズムの効果的な実施を推進する意向を示した。また、ベトナム・中国鉄道協力合同委員会の第1回会合の早期開催や、新たな分野での協力、民生支援プロジェクトの実施を通じて、両国国民に具体的な利益をもたらすことを重視する姿勢を明らかにした。
双方はさらに、国際的・地域的な関心事項について意見を交わし、多国間フォーラムでの協調を維持し、地域と世界の平和・協力・発展を推進することで一致した。
記念式典に併せて、クオン国家主席は、◇北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記、◇インドネシアのプラボウォ・スビアント大統領、◇マレーシアのアンワル・イブラヒム首相、◇カンボジアのノロドム・シハモニ国王、◇カザフスタンのカスムジョマルト・トカエフ大統領、◇アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領、◇スロバキアのロベルト・フィツォ首相、◇キューバのミゲル・ディアスカネル共産党第一書記 兼 大統領らと会見し、友好関係を促進した。
各会見でクオン国家主席は、トー・ラム書記長の挨拶を伝え、各国の支援がベトナムの成果にとって重要な要素であると強調し、今後も平和・安定・共通の繁栄のために協力を続けたいとの期待を表明した。