- 1973年の外交関係樹立以来初の書記長訪問
- 戦略的パートナーシップに関係格上げ
- 両国間の友好関係の発展を重視する姿勢
フィンランドを公式訪問したトー・ラム書記長は21日、首都ヘルシンキでアレクサンデル・ストゥッブ大統領と会談した。
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今回のラム書記長の訪問は、1973年の外交関係樹立以来初めてのベトナム共産党書記長によるフィンランド公式訪問となった。両国はこの機会に、両国関係を戦略的パートナーシップに格上げした。
両首脳は、両国間の友好関係の発展を重視する姿勢を確認した。ストゥッブ大統領は、ベトナムの近年の経済社会発展を評価し、実質的な協力拡大への期待を表明した。一方、ラム書記長は、フィンランドがベトナムの復興と発展を支援してきたことへの感謝を示し、ベトナムはフィンランドを信頼できるパートナーとみなしていると述べた。
双方は、循環経済、グリーン転換、デジタル化、持続可能な海洋協力、環境保護、気候変動対策などの分野で連携を深化させる方針で一致した。
ラム書記長は、フィンランド企業のベトナム投資を歓迎し、グリーン技術、再生可能エネルギー、加工技術、物流などの分野を重点に挙げた。一方、ストゥッブ大統領は、循環経済、林業、科学技術、教育訓練、気候変動対策など、フィンランドが強みを持ち、ベトナムに需要のある分野で協力する用意があると述べた。
両首脳は、両国関係の戦略的パートナーシップへの格上げに関する共同声明を採択した。これにより両国は、◇貿易・投資拡大や、既存の二国間・多国間協定の活用、◇電子政府、人工知能(AI)、半導体、5G/6G通信、循環経済などの分野での連携強化、◇スタートアップエコシステムやスマートインフラの発展推進を目指す。
両首脳の立ち会いのもと、◇環境・生物多様性・気候変動分野での協力、◇財務分野・公共投資プロジェクト支援、◇輸出信用に関する協力を含めて、両国の省庁間で3件の覚書(MOU)が締結された。
なお、ラム書記長は同日、ペッテリ・オルポ首相とも会見した。