ハノイ市ノイバイ国際空港はこのほど、空港警察と協力して、5人組の日本人観光客に適正な運賃よりもはるかに高い金額を請求したタクシー運転手を特定した。運転手は観光客からお金を騙し取ったことを認めている。
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12月31日、同空港のセキュリティセンターは、日本人観光客からタクシーでぼったくり被害に遭い、第2旅客ターミナルから第1旅客ターミナルまでの移動で1人当たり20万VND(約1120円)の計100万VND(約5600円)を請求されたとの連絡を受けた。
ぼったくり被害に遭ったのは、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の成田発VN311便で到着した家族連れの日本人観光客。12月31日午後2時30分にノイバイ国際空港に到着して、南中部沿岸地方カインホア省カムラン国際空港行きの便に乗り継ぐため、国内線ターミナルに移動する際、悪質なタクシーに掴まってしまった。
迅速な対応を見せた空港セキュリティセンターは、被害者から情報を得ると、監視カメラの映像から問題のタクシーを発見し、車両と運転手の身元を突き止めた。日本人観光客に法外な高額運賃を請求したのは、主に第2旅客ターミナル周辺で営業しているN・V・Xさん(40歳・ハノイ市在住)。
空港セキュリティセンターは空港警察と協力してXさんを召喚し、事情を訊いたところ、観光客からお金を騙し取ったことを認めた。警察は今回の違反を書類で記録するとともに、公共の混乱を招いたとして行政処分を科した。さらに、警察は被害者に返却するため100万VNDを没収した。セキュリティセンターは、日本人観光客がノイバイ国際空港に戻ってくる1月3日に全額返却する旨をメールで連絡し、同日夜に100万VNDは無事日本人観光客に手渡された。
ノイバイ国際空港の代表者は、「ベトナムに不慣れな外国人観光客、特に英語圏以外から訪れる人々を、一部の輩がターゲットとしており、金品を巻き上げようとしている。被害に遭ったときの対処法を知っている観光客は、セキュリティセンターからサポートが受けられるが、どうすればいいか知らない観光客もいる。今回のような事件は、観光客に悪印象を与え、ベトナムの国や文化、人々のイメージを著しく損なうものだ」と述べた。