ホーチミン市熱帯生物学研究所によると、1997年からこれまでにメコンデルタ地方で発見された新種の動植物は合計1068種に上るという。内訳は▽植物519種▽魚類279種▽カエル類88種▽クモ類88種――など。この他、陸生巻き貝、洞窟に生息する無脊椎(せきつい)動物、石灰岩山地の植物などもおよそ100種類確認されている。
世界自然保護基金(WWF)によると、メコンデルタに生息する生物は同様の湿地帯を持つ世界の各地と比べ類を見ない多様さだという。特にキエンザン省のキエンルオン石灰岩山地は世界で最高クラスの生物多様性を誇ると評価されている。WWFのデータによると、メコンデルタに生息している生物は▽植物約2万種▽魚類1300種▽鳥類1200種▽カエル類800種▽哺乳類430種。