独アーヘン工科大学所属の在独越僑グエン・キム・マイ・ティーさんは、11月にベルリン市で開催されたドイツの若い科学者向けコンテスト「Falling Walls Lab 2012」で3位に入賞した。10日付ハノイモイ紙(電子版)が報じた。
(C)Ha Noi Moi, グエン・キム・マイ・ティーさん |
ティーさんの研究は、ナノテクノロジーを使い健康な細胞へ悪影響を与えず癌細胞に治療薬を注入する方法を探るもの。自分の研究についてティーさんは、「10年後にこの研究が癌治療で生かされることを期待している」と述べた。
ドイツで生まれた彼女は幼少の頃から学校の成績がとても優秀だった。父親が化学エンジニア、母親が看護師で、その影響か彼女は大学で化学を専攻したあと医学にも興味を持ち、2012年3月に米国マサチューセッツ工科大学化学科卒業後、化学と医学を融合した研究に励んでいる。
研究に没頭する人には変人が多いように思ってしまうが、彼女はピアノがうまく、ドイツの全国青少年音楽コンクール「Jugend musiziert」で優勝したことがあるほどの腕前だ。趣味でヒップホップもやっており、暇な時間にアーヘン工科大学のヒップホップクラブを指導し、有意義な毎日を送っている。ベトナム人でありながらベトナム語があまり話せないティーさんは来年帰国し、両親の出身地を訪れ、ベトナム語力向上に努める予定だそうだ。