環境総局所属の環境観測センターによる大気環境の測定で、ハノイ市の深刻な大気汚染の実態が明らかになった。同センターが2月27日から3月2日にかけて、ハノイ市のいくつかの地点でPM10(直径10μm以下の粒子状物質)とPM2.5(直径2.5μm以下)の濃度を測定した。
(C)VnExpress,Trung tam quan trac moi truong、PM10とPM2.5の濃度 |
その結果、PM10の1日平均濃度がベトナムの環境基準(1m3当たり150μg)を超えたのは、2月29日の160μgだけだったが、PM2.5は全ての測定日で環境基準(同50μg)を超えた。2月29日には基準の1.8倍近い89μgを記録した。
同センターによると、都市における粒子状物質汚染の主な原因は自動車やバイクの排気ガスと生産工場からの排煙で、PM10とPM2.5の濃度は交通量が多い時間帯に高くなるという。
同じ期間における大気汚染の程度を示す指標である大気質指数(AQI)は122~178だった。指数が51~200の場合は大気汚染に敏感な人は屋外での活動を制限すべき、300以上になると全ての人が屋外活動を中止すべきとされている。