ホーチミン市交通運輸局は、同市中心部の約220haの区域を歩行者天国にする計画案を策定しており、第2四半期中にも同市人民委員会に提出する予定。市民に運動を推奨し、中心部での交通渋滞を緩和することが狙いだ。
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計画案のアウトラインによると、中心部のレズアン(Le Duan)通り、パスツール(Pasteur)通り、ハイバーチュン(Hai Ba Trung)通り、マックディンチー(Mac Dinh Chi)通り、ナムキーコイギア(Nam Ky Khoi Nghia)通り、ドンコイ(Dong Khoi)通り、グエンズー(Nguyen Du)通り、リートゥチョン(Ly Tu Trong)通り、レロイ(Le Loi)通り及び1区の数本の狭い通りが歩行者天国となる見通し。
220haにも及ぶこの区域には、ホーチミン市人民委員会庁舎や同市人民裁判所、統一会堂(旧南ベトナム大統領官邸)、ベンタイン市場、タオダン公園、市民劇場、サイゴン動植物園、ホーチミン市人文社会科学大学、ホーチミン市医薬大学などが点在する。
同計画を実施するにあたり、当局はレライ(Le Lai)通りやファングーラオ(Pham Ngu Lao)通り、グエンティギア(Nguyen Thi Nghia)通り、グエンフウカイン(Nguyen Huu Canh)通りなど、対象区域の周辺に駐車場を設置する。
歩行者天国の区域内は、徒歩のほか、電気バスやモノレール、都市鉄道(メトロ)などの公共交通手段で移動することができるようになる。なお、メトロ1号線(ベンタイン~スオイティエン間)は2020年末に運行を開始する見通しだ。
関連機関はデンマークのコペンハーゲンや米国のニューヨーク、英国のロンドンなどの歩行者天国をモデルとして、ホーチミン市に適した公共交通モデルを研究・策定し、交通・経済・社会・環境面での影響を評価すると共に、市民や専門家などからの意見聴取を行い、予算見積もりや工程表といった歩行者天国化の具体案を策定していく。