2013年6月にハノイ市郊外をバイクで走行中に交通事故死した日本人考古学者の西村昌也氏の蔵書7000冊を収めた「西村昌也ライブラリー」が、ハノイ国家大学人文社会科学大学の歴史学科に開設された。
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蔵書は同氏の家族が寄贈したもの。合わせて西村氏の両親は、同ライブラリーを最も効果的な形で保存・使用すべく、同大学の歴史学科に50万円を寄付した。
西村氏は20年余りにわたりベトナムの考古学や歴史学、文化学、人類学などの研究に携わっていた。中でもベトナム考古学に関して深く幅広い知識を有する外国人研究者の1人として知られ、ハノイ市に住みながらベトナム国内で様々な調査・研究活動を行っていた。
ベトナムおよび東南アジアの調査・研究だけでなく、NPO法人「東南アジア埋蔵文化財保護基金」を設立。紅河デルタ地方バクニン省およびハノイ市ザーラム郡での博物館の建設や、市民・地元民への啓蒙活動、若手ベトナム人研究者の養成などに尽力し、ベトナム考古学の発展に大きく貢献した。