ホーチミン:路地裏で40年の歴史を誇るヤギ肉カレー

2017/08/26 04:50 JST配信

 カレーはもともと外国から入ってきた料理だが、ベトナム人にとっては馴染み深い料理のひとつとなっている。カレー好きのホーチミン市民なら誰もが知るカレー屋が、1区タンディン街区チャンクアンカイ(Tran Quang Khai)通り141番地の路地にある「バイホン(Bay Hong)」だ。

(C) Phong Vinh, VnExpress
(C) Phong Vinh, VnExpress

 同店ではカレーの具材に鶏肉や豚肉ではなくヤギ肉を使うのが特徴で、1970年に開業してから約40年にわたり幅広い世代に支持されている。店を始めたのはかつてフランスのレストランで働いていたというホンさんで、帰国後は1930年に東北部地方クアンニン省から南部へ移住した。店名のバイホンはホンさんのニックネームから取られている。

 ホンさんの娘で現在の店主であるホアさんによると、かつて下ごしらえからカレーの調合まで全てホンさんが担っていて、ホアさんがレシピ通りに作っても数十年前の父の味にはなかなかならないのだとか。「何とか昔の父の味に近づけようと頑張っているんです」とホアさんは笑顔で話す。

 仕入れた新鮮なヤギ肉にコショウを揉み込んでしばらく寝かせた後、カレーのスパイスと煮込む。こうすることでコショウの辛味がヤギ肉に移り、舌にピリリと辛い風味がつくそう。その後、ナスやジャガイモ、トマト、玉ねぎ、秘伝のスパイスが加えられる。

 皿によそわれたカレーは黄色いルーに白い玉ねぎ、緑色のパクチー、トマトと唐辛子の赤が鮮やかで、芳醇な香りが漂う。バイホンのカレーのもう1つの特徴は、パリッと焼かれたフランスパンと食べる点だ。ルーにパンを浸したり、肉やイモを挟んで食べるのがおすすめだという。

 メニューはカレーのほか、ヤギのオッパイ焼き肉、ヤギ肉の炒め物、ヤギ鍋など様々なヤギ肉料理を取り揃えている。メニューの価格帯は5万~60万VND(約240~2900円)で、ヤギ肉カレーは2人前で12万VND(約580円)。

[Di Vy, VnExpress, 21/8/2017 10:13 GMT+7, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 ホーチミン市では毎年数万tのヤギ肉が消費されており、同市はベトナム国内で最も多くヤギ肉を消費する...
 ホーチミン市1区のマックディンチ通りに、御歳90歳の店主が営むフォー屋「カオバン(Cao Van)」がある。...
 世界の旅行者が自分の旅行した地域を紹介するサイト「virtualtourist.com」はこのほど、「世界
 世界的な旅行ガイドブック「ロンリープラネット」はこのほど、「世界で最も美味しい屋台料理10選」を発...

新着ニュース一覧

 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
 英国タイムズ紙(The Times)が発行する高等教育情報誌「タイムズ・ハイアー・エデュケーション(The Time...
 ホーチミン市輸出加工区・工業団地管理委員会(HEPZA)によると、同市の工業団地・輸出加工区は2020年か...
トップページに戻る