南中部高原地方コントゥム省ゴックホイ郡ダクノン村(xa Dak Nong, huyen Ngoc Hoi)では、10月下旬に中部を直撃した台風9号(アジア名:モラヴェ、日本では台風18号)の影響で発生した濁流によって村内の2本の橋が流された。住民らは生活のために川を渡らざるを得ず、ワイヤーロープと滑車を使って行き来している。
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ダクノン村のタポーク集落に住むテーさんによると、住民らの畑は川向こうにあり、誰も船を持っていないため、住民らはお金を出し合って約200mのワイヤーロープ2本を購入して両岸に引いた。各家庭は30万~40万VND(約1360~1820円)で自分用の滑車を購入して使用しているという。
ゴックホイ郡人民委員会のファン・タイン・トゥン事務局長によると、台風によって郡内の橋6本が流失または損壊した。このうちダクノン村の2本の橋は完全に流された。
トゥン氏は「今は農産物の収穫の季節で、畑と行き来せざるを得ない。農産物を運ぶにはいかだで川を渡るか、上空をワイヤーロープで渡るしかない。郡としては危険だと警告しているが、住民の生活がかかっているため禁止するわけにもいかない」と話した。
同郡人民委員会はコントゥム省人民委員会に2本の橋の流失を報告し、再建予算の配分を要請している。