30日夜、ベトナム国内で約3か月ぶり、ホーチミン市内では4か月ぶりとなる新型コロナの市中感染者(国内1347人目、男性:32歳)が発見された。ホーチミン市で英語教師として働いているこの男性は、市内で隔離中の入国者と接触しており、ここから感染したものと見られる。この入国者は、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の客室乗務員の男性であり、隔離期間中にもかかわらず他者と接触していたことが問題視されている。
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この客室乗務員の男性(国内1342人目の感染者)は、11月14日にVN5301便で日本から南部メコンデルタ地方カントー市カントー国際空港に到着し、そのままホーチミン市に移動して11月28日に陽性と判明。現在はクチ郡の仮設病院で隔離されている。
1342人目の感染者は、規定の隔離期間である11月14日から18日まで、タンビン区2街区ホンハー(Hong Ha)通り115番地にあるベトナム航空が管理する隔離施設に滞在しており、その間に1325人目の感染者となった別の同僚とも接触。その後、2回の検査で陰性となったため、規定に沿ってタンビン区2街区バクダン(Bach Dang)通りにある自宅に帰宅して自宅隔離を続けた。しかし、この間に母親(ホックモン郡在住)と友人男性1人(6区在住)、友人女性1人(ビンタイン区在住)の3人と接触。このうち友人男性1人が検査の結果、陽性判定を受けて1347人目の感染者となった。
ベトナム航空は社員の隔離規定違反により、市中感染が再発したことに頭を痛めている。ベトナム人の帰国便に搭乗するパイロットおよび客室乗務員は、保健省の隔離規定とは別に、ハノイ市およびホーチミン市にあるHVNが管理する隔離施設で5日以上の隔離措置を受けなければならない。
この隔離施設で2回の陰性判定を受ければ、自宅に帰宅することが出来るが、その後も14日間の自宅隔離を続けることになっている。この隔離手順は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防指導委員会が定めたものだ。
しかし1342人目の感染者は、その時点では陽性判定を受けていなかったとはいえ、自宅隔離中に家族や友人と接触して感染を広げてしまった。感染した友人男性は英語教師という職業柄、他者と接する機会が多く、これまでに192人の接触者が特定され、隔離と検査を受けている。
保健省はHVNに対して職員に隔離規定を順守させるよう求めるとともに、隔離施設での感染拡大を防ぐべく、管理を徹底するよう指導した。なお、ホーチミン市保健局はHVNが管理するタンビン区の隔離施設を無期限で閉鎖することを決定した。