ベトナム航空の客室乗務員によるコロナ隔離規定違反で市中感染再発

2020/12/01 16:12 JST配信

 30日夜、ベトナム国内で約3か月ぶり、ホーチミン市内では4か月ぶりとなる新型コロナの市中感染者(国内1347人目、男性:32歳)が発見された。ホーチミン市で英語教師として働いているこの男性は、市内で隔離中の入国者と接触しており、ここから感染したものと見られる。この入国者は、ベトナム航空[HVN](Vietnam Airlines)の客室乗務員の男性であり、隔離期間中にもかかわらず他者と接触していたことが問題視されている。

イメージ画像
イメージ画像

 この客室乗務員の男性(国内1342人目の感染者)は、11月14日にVN5301便で日本から南部メコンデルタ地方カントー市カントー国際空港に到着し、そのままホーチミン市に移動して11月28日に陽性と判明。現在はクチ郡の仮設病院で隔離されている。

 

 1342人目の感染者は、規定の隔離期間である11月14日から18日まで、タンビン区2街区ホンハー(Hong Ha)通り115番地にあるベトナム航空が管理する隔離施設に滞在しており、その間に1325人目の感染者となった別の同僚とも接触。その後、2回の検査で陰性となったため、規定に沿ってタンビン区2街区バクダン(Bach Dang)通りにある自宅に帰宅して自宅隔離を続けた。しかし、この間に母親(ホックモン郡在住)と友人男性1人(6区在住)、友人女性1人(ビンタイン区在住)の3人と接触。このうち友人男性1人が検査の結果、陽性判定を受けて1347人目の感染者となった。

 ベトナム航空は社員の隔離規定違反により、市中感染が再発したことに頭を痛めている。ベトナム人の帰国便に搭乗するパイロットおよび客室乗務員は、保健省の隔離規定とは別に、ハノイ市およびホーチミン市にあるHVNが管理する隔離施設で5日以上の隔離措置を受けなければならない。

 この隔離施設で2回の陰性判定を受ければ、自宅に帰宅することが出来るが、その後も14日間の自宅隔離を続けることになっている。この隔離手順は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防指導委員会が定めたものだ。

 しかし1342人目の感染者は、その時点では陽性判定を受けていなかったとはいえ、自宅隔離中に家族や友人と接触して感染を広げてしまった。感染した友人男性は英語教師という職業柄、他者と接する機会が多く、これまでに192人の接触者が特定され、隔離と検査を受けている。

 保健省はHVNに対して職員に隔離規定を順守させるよう求めるとともに、隔離施設での感染拡大を防ぐべく、管理を徹底するよう指導した。なお、ホーチミン市保健局はHVNが管理するタンビン区の隔離施設を無期限で閉鎖することを決定した。

[Vnexpress 30/11/2020, 22:16 (GMT+7) U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内1342人目の感染者となったベトナム航空[HVN]
 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の国内1342人目の感染者となったベトナム航空[HVN]
 保健省によると、26日と27日に陽性と発表された1440人目と1451人目の感染者とともにミャンマーからベト...
 ホーチミン市保健局は28日午前、同市5区9街区スーバンハイン(Su Van Hanh)マンション在住の男性(23歳)...
 保健省の21日午後から27日午後までの発表によると、外国人3人を含むベトナムへの入国者28人が新たに新...
 保健省の14日午後から20日午後までの発表によると、外国人2人を含むベトナムへの入国者16人が新たに新...
 保健省の7日午後から13日午後までの発表によると、外国人4人を含むベトナムへの入国者31人が新たに新型...
 保健省の11月30日午後から12月6日午後までの発表によると、外国人3人を含むベトナムへの入国者20人と、...

新着ニュース一覧

 米マイクロソフト(Microsoft)が発表した調査報告書「ワークトレンド指数(Work Trend Index)」2025年版...
 在ベトナム米国大使館は18日、巡視船「CSB8022」をベトナム海上警察に引き渡したと発表した。越米間の...
 宅配を手掛ける地場ゴゾ・エクスプレス(Gozo Express)は18日、地場系コングロマリット(複合企業)
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 最先端の機械学習テクノロジーを活用してモバイル資産を識別・評価・最適化する米国のラウンズ(Rounds)...
 サイゴンハノイ保険[BHI](Sai Gon-Ha Noi Insurance Corporation)は、韓
 ホーチミン市7区のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen Van Linh, quan ...
 ベトナムは、ライチの生産量で中国に次ぐ世界2位となっている。  2025年の収穫量は約30万3000tで、...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市ノイバイ国際空港で、ベトナム人乗客による日本円の違法持ち出しが発覚した。税関当局が18日に...
 国内IT最大手のFPT情報通信[FPT](FPT Corporation)はこのほど、東南部地
 国会は18日、エネルギー使用効率化法の一部を改正・補足する法律を可決した。同法は2026年1月1日に施行...
 持田製薬株式会社(東京都新宿区)とMeiji Seikaファルマ株式会社(東京都中央区)は、持田製薬が日本で販...
 ベトナム発のITソリューション企業であるカオピーズ(Kaopiz、ハノイ市)と、東南アジア市場における医療...
 米グーグル(Google)と財政省傘下のベトナム国家イノベーションセンター(NIC)は18日、ベトナム国内での...
トップページに戻る