ニャットクオンモバイルの密輸密売事件、ハノイ市人民委前主席に禁固3年

2022/01/05 13:47 JST配信
2022/01/06 11:55 JST最終更新

 携帯電話小売チェーン「ニャットクオン・モバイル(Nhat Cuong Mobile)」を運営するニャットクオン貿易・技術サービス(Nhat Cuong Trading & Technical Services)による密輸密売および、これに関連するハノイ市計画投資局での違反事件で、同市人民裁判所は12月31日、公務執行にあたり役職・権限を乱用した罪に問われていた同市共産党委員会前副書記 兼 同市人民委員会前主席のグエン・ドゥック・チュン被告(男・54歳)に禁固3年の判決を下した。

(C) vnexpress
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 計画投資局の元幹部ら6人も同様の罪に問われ、それぞれ禁固30か月~4年6か月の判決を受けた。チュン被告は罪状を認めなかったが、残る被告6人はいずれも罪状を認めている。

 この事件は、チュン被告が自分の立場を悪用し、計画投資局が事業主を務める「事業登録書類デジタル化事業」を、被告と繋がりがあるニャットクオンの系列企業が落札できるよう介入して国に多大な損失をもたらしたというもの。

 ニャットクオンは2016年と2017年の2年連続で同事業を「落札」したものの、自社で事業を展開せず、いずれもドンキン社(Dong Kinh)に転売して不正利益を得ていた。

 民事上の賠償について、裁判所はドンキン社と被告らに対し、計画投資局に合わせて260億VND(約1億3100万円)を返還するよう命じた。なお、ドンキン社と被告らは、別の裁判で主犯格として特定され、2019年5月から国際指名手配されているニャットクオン社長ブイ・クアン・フイ被告(男)に賠償を求める権利を有する。

 同事件とは別に、ハノイ市人民委員会傘下のハノイ下水排水社(Hanoi Sewerage And Drainage)が、市内の湖水浄化処理のためとして競売入札を行わずにチュン被告の裏会社から水処理薬品を高価格で購入した汚職事件で、市裁判所はこれに先立つ12月13日、同被告に禁固8年の判決を下した。

 また、上記事件に関連する捜査書類をチュン被告の側近らが被告の指示のもとで略奪した事件では、チュン被告は2020年12月に開かれた非公開裁判で禁固5年の判決を言い渡されている。

[VnExpress 16:54 31/12/2021 / Tuoi Tre 16:41 31/12/2021 U]
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