山間部にニュース伝えて45年、地域放送を支える男性

2022/07/02 10:40 JST配信

 フイン・スアン・クアンさん(63歳)は、南中部高原地方ダクノン省ダクミル郡トゥアンアン村(xa Thuan An, huyen Dak Mil)放送局の放送員だ。45年、地域放送の仕事に携わっている。

イメージ写真
イメージ写真

 起床は朝4時30分、2004年に放送員になってから1日たりとも、習慣は変わっていない。毎日、中央や省の放送局の番組をリレーしつつ、地域のニュースを編集する。村の人々が生活や生産に必要な情報を知ることができるようにすることが、彼の仕事だ。

 もとは1977年から、ダクミル郡文化情報室の放送局で技術員として働いていた。人々が住む場所まで「線」を引っ張るのが、仕事だった。国が統一してすぐは、ダクノン省に住む人はまばらで、森に住む人も多かったため、目的地まで数日歩くようなこともざら。

 「当時は設備も今のようにたくさんはなく、ひとつの村に、北部の放送局から運ばれてきたスピーカーが何台かしかありませんでしたが、故障ばかりで、毎日のように職員が修理に出かけていました。20km近く歩いてやっと着いた先で、電柱によじ登ってスピーカーを外し、また取り付けるといった作業をしたこともありました」とクアンさんは思い出す。

 1989年、クアンさんは健康を理由に技術員を退職したが、2004年3月にトゥアンアン村が放送員を募集していることを知り、手を挙げた。「もともと技術屋だったのがアナウンサーになったんだから、最初は戸惑いました。でも少しずつ自信もついてきました」とクアンさん。放送局のスムーズな活動のためにクアンさんは、放送がよく聞こえない地域に情報を伝えるために、ラジオ受信機を12台購入して欲しいと、村に要請した。

 いま村の放送局には、50WのFM送信機1台、15mのアンテナ、ラジオ受信機27台、25Wの大型スピーカー54台などが備わる。

 クアンさんは、放送員をする傍ら、放送設備の検査や修理などの仕事も引き受けている。「ひとり放送局だもんで忙しいですよ。特殊な仕事だから、朝早くに出かけて、帰りは遅く、休日もない。でも自分で選んだ仕事だから、頑張らないとね」とクアンさんは話した。

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 5月10日、故ルオン・ディン・クア農学博士の妻である中村信子さんが亡くなった。99歳だった。  ク...
 国営ベトナムの声放送局(VOV)のリポーター、そして編集者として活躍するホアン・バン・リーさんは、先...
 ベトナムの声放送局(VOV)日本語課の女性アナウンサーとして35年余りにわたって活躍し、2013年11月25日...

新着ニュース一覧

 店主の一家が次々とこの世を去った後、フン・リンさん(女性)とゴック・リエンさん(女性)は、市場の路地...
 ベトナムの株式市場が21日付けで、インデックス開発大手の英FTSEラッセル(FTSE Russell)による市場分類...
 ベトナムで18日、米アップルの「iPhone 18」シリーズが発売され、全国の主要販売店で初日に数万台が事...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 インドの旅行雑誌「トラベル・アンド・ツアー・ワールド(Travel And Tour World=TTW)」が先般発表した...
 英国タイムアウト誌(Time Out)は16日、毎年恒例の「世界で最もクールな街トップ40(The 40 Coolest Neig...
 建設省は、外国の組織および個人の住宅所有権に関する規定の見直しを進めている。住宅法改正案で、外国...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、ベトナムの石炭火力発電所で...
 日本全国で「イオンシネマ」を運営するイオンエンターテイメント株式会社(東京都港区)などが出資するイ...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の
 韓国の教育企業であるハンエデュテック(Han Edutech)内のOK-TEST職業韓国語能力試験委員会はこのほど、...
 地場タクシー大手のビナサンタクシー[VNS](Vinasun)はこのほど、不動産開
 政府は9月3日付で、外資系投資家および外資系経済組織の物品売買・関連活動を規定する政令第342号/2026...
 地場のフィットネスチェーン大手であるシティジム(Citigym)は、全社的な事業再編に伴い、10月1日付けで...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)系の電
 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計(推計値)によると、2026年8月の訪日ベトナム人数は前年同月比▲7.5...
トップページに戻る