- 書記長の国葬で雨の中、国民が長蛇の列
- 腐敗撲滅や外交手腕で国民から強い支持
- 国葬は25日・26日の両日に開催
7月19日に死去したグエン・フー・チョン書記長の国葬が、25日にハノイ市国家葬儀場で始まり、午前7時から初日の告別式が執り行われた。告別式には、老若男女を問わず全国から大勢の国民が集まり、国のために死の直前まで尽力した偉大な最高指導者に敬意を表し、安らかな眠りを祈る姿が見られた。
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一般国民は25日午後6時から葬儀場で書記長に最後の別れを告げることができるとあり、葬儀場付近の複数の場所では、雨が降る中で長い行列を作って順番待ちする国民の姿があった。チャンフンダオ(Tran Hung Dao)通りとタンバットホー(Tang Bat Ho)通りの交差点では、午後8時30分時点で約1.5kmの長蛇の列ができていた。
書記長の葬儀は、ホーチミン市1区の統一会堂(旧南ベトナム大統領官邸)と書記長の故郷であるハノイ市ドンアイン郡ドンホイ村でも同時に開催されている。国葬初日の25日に統一会堂を訪れた国民が余りにも多かったため、同市人民委員会は受付終了時間を当初計画より1時間延長して午後11時までとした。
国民から強い支持と信頼を得た書記長が在任中に果たした功績としては、急速に変化する世界情勢の中でベトナムが直面する課題に対して現実的な対応を模索する「バンブー外交」の体現化と、党の浄化を目的として党幹部らの不正を厳しく処分した反腐敗運動「燃える炉」などが挙げられる。
2011年に書記長に就任したチョン書記長は、「強さ、柔軟性、回復力」を持つ竹のようにしなやかな「バンブー外交」を提唱し、中露、欧米、日韓など立場の異なる各国との関係を発展させた。
党の存続、ひいては国の政治的安定を追求する反腐敗運動「燃える炉」では、汚職事件に関与した多くの党トップ級の不正を次々と暴いていった。一連の運動では、◇グエン・スアン・フック元国家主席、◇ボー・バン・トゥオン前国家主席、◇ブオン・ディン・フエ前国会議長などが相次いで更迭された。
歴史研究者で元国会議員のズオン・チュン・クオック氏は国葬2日目の26日午前、国家葬儀場で告別式に参列し、「書記長に向けられた国民の愛情に感銘を受けた。人々の心は最も正確な尺度と言える。書記長の国葬を見た人々、特に国の要職に就く人々の良心と責任感が目覚めることを望む」と述べた。