ベトナム人民軍の指導者ボー・グエン・ザップ将軍が10月4日午後6時ごろ、老衰のため入院先であるハノイ市内の108軍隊中央病院で死去した、102歳だった。
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ザップ将軍はインドシナ戦争とベトナム戦争でベトナム人民軍を勝利へ導いた希代の戦術家。西側諸国からは「赤いナポレオン」の異名で恐れられた。
ザップ将軍は1911年、北中部クアンビン省で生まれた。学生時代から革命運動に参加し、1930年にインドシナ共産党に入党。1939年にフランス植民地政府がインドシナ共産党を禁止したことを受け、翌年中国に亡命、そこで故ホー・チ・ミン主席と出会う。
その後は、故ホー・チ・ミン主席の側近としてベトナム人民軍を創設。第1次インドシナ戦争で最高司令官として指揮を執り、1954年のディエンビエンフ―の戦いでは、武力で勝るフランス軍の要塞を人海戦術で陥落させた。この勝利から2か月後、ジュネーブ協定が締結され、フランス植民地時代の終結に繋がった。