ひったくり犯の確保に奔走するホーチミンの「騎士」たち

2016/05/08 05:20 JST配信

 平日はそれぞれ本業の仕事があるので、彼らが「騎士」として実働するのは週末の2日間だけだ。ミーティングでは、新たに発見したひったくり犯の情報を通知し、追跡調査の計画を立てる。巡回するだけでなく、ホットラインやフェイスブック(Facebook)を通じて、ひったくりに関する通報を受け付けている。

(C) vnexpress, NVS
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 しかし、この仕事で事故に遭うという心配もある。昨年、シンさんが1人で2人のHIV患者のひったくり犯を追っていたところ、犯人に注射針を打たれた上、バイクを破壊されてしまった。治療に何か月もかかり、財布も空になってしまったという。

 「仕事はクビになり、お金もないのに治療のためにした借金だけはあるという状態で、更に薬の副作用による痛みにも耐えなければなりませんでした。不幸中の幸いで、その後グエン・ティ・キム・ティエン保健相が治療費の免除を申し入れてくれたのです」とシンさんは語る。

 一方、ディン・クアン・ブーさんは童顔のせいで犯人に襲われることも日常茶飯事だ。テト(旧正月)の時には、2人のひったくり犯を追いかけていて、犯人に刃物で刺されて入院したという。

 このような失敗や災難はしょっちゅうで、彼らは常に暴行や脅迫、尾行の脅威にさらされている。柔軟にうまく対応しないと、袋叩きにされてしまうこともある。

 出費もまたメンバーたちを悩ませる大きな問題だ。ボランティアの活動なので、負傷したりバイクを壊されたりしても全て自己負担だ。犯人を追跡するために、彼らのバイクは常に犯人のそれと張り合えるくらい最良の状態にしておかなければならない。

 バイクのメンテナンスには毎回200万~1000万VND(約9660~4万8300円)の費用がかかる。バイクタクシーの運転手からグループのメンバーになったチャン・バン・ホアンさんの場合、月収は600万VND(約2万9000円)に満たない。家族の生活も苦しい中、この仕事を続けているのだ。

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