障害乗り越え、松葉杖でベトナム最高峰登頂を果たした若き社長

2019/05/19 05:42 JST配信

 「サムソン(北中部地方タインホア省)に行った時、私と友人はある家の軒先で一晩を過ごさせてもらうことにしました。その夜は大雨と強風で、家主はドアを開けて家の中に招いてくれましたが、私たちはお互い励まし合いながら、軒先で夜を明かしました」とダンさん。

(C) vnexpress
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 翌朝になると通りには爽快な風が吹き、服も乾いており、2人はまた意気揚々と前に進んだ。北中部地方トゥアティエン・フエ省と南中部沿岸地方ダナン市の間にあるハイバン峠に差し掛かった時には、2台のうち1台の車両のブレーキが壊れたため、落ちていた枝をブレーキ代わりに使いながら先に進んだ。

 「ベトナム最南端のカマウ岬(メコンデルタ地方カマウ省)に辿り着いた時、自分の国はとても美しいと感じ、更なる力が湧いてくるようでした。もし途中で旅を諦めていたなら、そのような気持ちを感じることはできなかったでしょう」と、ダンさんは29日間に及んだベトナム縦断旅行について教えてくれた。

 2017年にダンさんは更に過酷な挑戦をしてみたいと思い、ベトナム最高峰のファンシーパン山の登頂を目指すことにした。平坦な道では前に進めるが、急勾配の岩場では少しの距離を進むのにも数十分かかった。同行した仲間がサポートしてくれたものの、16kmに及ぶ道のりには急斜面が多く、片足がやっと置ける程の岩場ではダンさんも自力で前に進むしかない状況だった。

 「高い岩場を越えるために、私は自分自身を励まし続けました。かつてある人に言われた 『こんなに不自由なのに、何のために仕事をするのか。それよりも、自分を助けてくれる妻を探したらどうだ』という言葉を思い出しながら。その言葉のおかげで自分はエンジニアになるという挑戦に成功し、そして今はファンシーパン山に登っているのだ、と。立ち止まることなどできませんでした」とダンさんは振り返る。

 通常、ファンシーパン山の登山グループは午後7時までには休憩所に到着するが、ダンさんのグループはダンさんを待ちながら進んでいたため、夜11時になってようやく休憩所に到着した。

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[VnExpress 06:25 11/04/2019, A]
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