ベトナム映画「サイゴン・クチュール」日本公開、グエン・ケイ監督インタビュー

2019/12/15 04:00 ICT配信

(※本記事はVIETJOベトナムニュースとベトナムエンタメ情報サイト「A-TIM’s(エータイムズ)」の合同取材によるものです。)

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ベトナム映画界きってのヒットメーカーとして活躍するベトナム人女性監督、グエン・ケイ(Kay Nguyen)氏が手掛けた「サイゴン・クチュール(原題:Co Ba Sai Gon)」が、12月21日(土)より新宿K’s cinema(ケイズシネマ)を皮切りに日本全国で順次公開される。

米国、英国、日本で実績を積んだグエン・ケイ監督。脚本で参加した「ハイ・フォン(原題:Hai Phuong)」ではベトナムの歴代興行収入を塗り替える大ヒットを飛ばし、脚本や監督のほかにプロデューサーとしても活動する。

「サイゴン・クチュール」のエグゼクティブ・プロデューサーには「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」にも出演し、女優として成功するかたわら製作者としても目覚ましい活躍をみせるゴ・タイン・バン(Ngo Thanh Van)。コスチューム・デザイナーには同じくベトナムを拠点に世界で活躍するファッションデザイナーのトゥイ・グエン(Thuy Nguyen)。新世代のトップランナーである女性たちが集結し、ベトナムの伝統的な民族衣装「アオザイ」をテーマに、現代的でポップなファッション・エンターテインメントを作り上げた。

これまでのベトナム映画のイメージを一新したこの作品は、ベトナム国内で大ヒットを記録。映画に出てくる新しいアオザイが若者の間でも大流行するなど、ファッション界にまで影響を与えた。また、ベトナム国内だけに留まらず、釜山国際映画祭をはじめ各国の映画祭で上映され、喝采を浴びた。

主人公・ニュイ(Nhu Y=ニュー・イー)を演じるのは、出演作が歴代興行収入トップ10に並ぶ人気女優、ニン・ズオン・ラン・ゴック(Ninh Duong Lan Ngoc)。アオザイを通して自分にとって本当に大切なものを見つけ、成長を遂げるヒロインを溌剌とした演技でキュートに演じた。

ニュイを助ける青年・トアン(Tuan)を演じるのは元人気ボーイズグループ「365daband(バーサウナムダバンド)」のエスティー(S.T)。またゴ・タイン・バンもニュイの母親役で出演し、娘に対する愛情ゆえに厳しく接する母親をその確かな演技力で好演している。他にもベトナム版「パパとムスメの7日間(原題:Hon Papa Da Con Gai)」のホン・ヴァン(Hong Van)、「サイゴン・ボディガード(原題:Ve Si Sai Gon)」のジエム・ミー9X(Diem My 9X)、「ベトナムを懐う(原題:Da Co Hoai Lang)」のオアイン・キエウ(Oanh Kieu)など人気実力派女優が勢揃い。主題歌を歌姫ドン・ニー(Dong Nhi)が担当し、本編にカメオ出演もしている。

今回、公開を前に日本を訪れたグエン・ケイ監督に、「サイゴン・クチュール」の制作秘話や映画人としての監督の一面、そして続編の構想などについて話を聞いた。

グエン・ケイ監督 © VIETJO/A-TIM’s

―――過去にも日本の映画祭などで上映される機会があり、日本でもファンが多い「サイゴン・クチュール」ですが、どういった経緯でこの作品の脚本・監督を手掛けることになったのですか。

私はベトナムの伝統が大好きで、アオザイも、食べ物も好きです。2015年には「カンフーフォー(Kung Fu Pho)」という、フォーに関する映画も脚本で参加しました。この映画のプロデューサーであり、また女優として主役の母親を演じたゴ・タイン・バンさん、そして同じくプロデューサーであり、ファッションデザイナーであるトゥイ・グエンさんのおふたりはとても素晴らしい女性たちで、トゥイ・グエンさんは美術とファッションの分野で、ゴ・タイン・バンさんは映画の分野でそれぞれ力を持っています。この2人が「アオザイの映画を作りたい」というのを聞いて、「私も一緒にやらせてください」と言いました。それで、この作品の脚本と監督を担当することになったんです。

―――今回、題材としてアオザイ、そして1960年代のサイゴンを選んだのはなぜですか。

1960年代は私が一番好きな時代です。音楽ではロックンロールがあり、ビートルズがいました。また、スウィンギング・ロンドンなどもあって、いろいろな変化が政治的にも社会的にも起きていました。フェミニズム、黒人の平等の問題、同性愛が大きく取り上げられたときでもあって、変化の一番多かった年代だと思います。また、1969年は人類が初めて月面着陸をしたというロマンティックな年でもありました。そういうわけで、この時代を今回の舞台に選びました。

アオザイについては、ベトナムの伝統衣装で非常に古いものなのですが、人々はアオザイを革新することはできない、というふうに考えていました。でもそれは私の考えとは違って、私はこれをテーマにして新しいアオザイを描くことができる、と思ったんです。

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