分離手術から7年、結合双生児の片割れを亡くした少年の今

2020/07/19 05:48 JST配信

 2013年11月26日、ホーチミン市第2小児病院で生後14か月の結合双生児の分離手術が行われた。手術を受けたのは、南中部沿岸地方ニントゥアン省に住む父親のグエン・タイン・フィエンさんと母親のグエン・ティ・ホン・ラムさんの子供、グエン・フィー・ロンくんとグエン・フィー・フンちゃんだ。

(C) plo
(C) plo
(C) plo:「さよならのキス(Nu hon vinh biet)」
(C) plo:「さよならのキス(Nu hon vinh biet)」

 しかし、妹のフィー・フンちゃんは2014年2月23日、わずか1年5か月の生涯に幕を閉じた。兄妹の別れの時にフィー・ロンくんがフィー・フンちゃんのおでこにキスをしている写真がソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に投稿されると、「さよならのキス(Nu hon vinh biet)」として広まり、多くの人が涙を流した。

 フィー・ロンくんとフィー・フンちゃんは胸部と腹部がつながった状態で2012年9月26日に生まれた。2人が生まれる前の妊娠25週のときに結合双生児とわかったが、夫婦は出産を決めた。出生時の体重は2人で3.6kg。生まれてすぐにホーチミン市第2小児病院へ入院し、14か月後に約80人から成る医療チームによって分離手術が行われた。

 2人は頭や手足、生殖器や肛門などはそれぞれ独立していたが、共有している部分が複雑で、手術は困難を極めた。手術は無事に成功したものの、フィー・フンちゃんは状態が悪く、人工呼吸器につながれた。そして手術から3か月後、フィー・フンちゃんは片割れのフィー・ロンくんを残して旅立ってしまった。

 分離手術から7年近くが経ち、ベトナム現地紙の記者がフィー・ロンくんを探しにニントゥアン省ニンハイ郡ホハイ村トゥイロイ村落(thon Thuy Loi, xa Hoi Hai, huyen Ninh Hai)を訪れた。

前へ   1   2   3   次へ
[PLO 13:24 15/07/2020, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 分離手術から17年が経ち、結合双生児だったクックさんとアンさんの姉妹は18歳の大学生になった。2人の...
 ホーチミン市小児病院で15日、1歳の結合双生児の分離手術が行われた。分離手術と泌尿器系や消化器系、...
 ホーチミン市第2小児病院は26日、生後14か月の結合双生児の分離手術に成功した。ザンチーが報じた。 ...

新着ニュース一覧

 政府は、地域別最低賃金の適用地域区分を7月1日から村レベルの行政区(街区=phuong、村=xa、特区=dac...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は17日、フ
 商工省国内市場管理開発局によると、密輸や貿易詐欺、偽造品、知的財産権侵害の撲滅を目的とした集中取...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) 【ロンドン編】はこちら 【パリ編】は
 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計によると、2025年5月の訪日ベトナム人の数は前年同月比+17.1%増の...
 日本の財務省が発表した2025年5月の貿易統計(速報)によると、ベトナムの対日貿易収支は前年同月比+7.2...
 YKK株式会社(東京都千代田区)は、世界有数の縫製産業拠点に成長したベトナムで、YKKベトナム(YKK VIET ...
 国会は17日、企業法の一部を改正・補足する法律を賛成多数で可決した。同法は7月1日に施行される。 ...
 ペトロベトナムグループ(Petrovietnam)傘下のペトロベトナム・テクニカル・サ
 米経済誌フォーチュン(Fortune)は、東南アジアの大手企業500社のランキング「フォーチュン・東南アジア...
 6月13日付け首相決定第1142号/QD-TTgにより、ベトナム初の自由貿易区(FTZ)が南中部沿岸地方ダナン市で...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 国会は17日、企業の生産活動および国民の消費需要を刺激すべく、付加価値税(VAT)税率が10.0%となって...
 イスラエルとイランの対立で中東情勢が緊迫化していることを背景に、ベトナム
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は16日、英
トップページに戻る