ハノイの交通事故救助隊ボランティア、二足のわらじで市民を救う

2021/04/25 10:21 JST配信

 ある夜の任務は、グエンシエン通りで軽傷者に応急処置を施しただけだった。若い男性は酒に酔っていて、速度を制御できず赤信号で停止していた前方の自動車に衝突してしまったのだった。

(C) zingnews
(C) zingnews
(C) zingnews
(C) zingnews
(C) zingnews
(C) zingnews

 一方、1時間で4件の事故現場に出動しなければならない日もあった。メンバー皆が一睡もせずにけが人を助け、持ち物を守り、交通整理を行い、翌朝6~7時になってようやく帰宅して休むことができた。

 活動中、救助隊は定期的に訓練を行い、メンバー全員の応急処置のスキルアップを図っている。訓練では、古参のメンバーが新人に経験を伝えている。

 リーダーのベトさんは「見捨てない(Khong bo roi)、お金を受け取らない(Khong thu phi)、争わない(Khong tranh cai)、差別をしない(Khong phan biet)、罪を犯さない(Khong ket an)」という、FASエンジェルの「5つのノー(Khong)」を教えてくれた。「誰かが事故に遭ったら見捨てない。そうすれば、いつか自分が事故に遭ったときに誰かが助けてくれるから」。これは、メンバーの合言葉でもある。

 この活動はメンバー個々のボランティア精神から始まったものであるため、「余計なお世話」や「暇人」などの批判の言葉を浴びせられることも少なくない。

 「仕事で1日中出ずっぱりです。子供もまだ寝ている早朝に家を出て仕事をし、夜は救助隊のシフトを終えてからようやく帰宅します。色々な人から、妻と子供の世話もしないで他人のことばかりと責められますが、ありがたいことに妻は理解してくれています。家のことや子供の世話は、妻が引き受けてくれているんです」とメンバーのフンさんは語る。

 メンバーは事故に遭った人の救助だけでなく、現場で起こるもめごとにも任務の一環として対処する。メンバーのダン・トゥンさんは過去に、仲間と現場に出動したものの、事故に遭った本人があまりに泥酔しており、挙句の果てにナイフで脅され、暴言を吐かれ、応急処置もさせてもらえなかったことがあるという。

 別のときには、現場でけが人の傷口に包帯を巻くのに集中している間に、野次馬に紛れた盗っ人に救助隊の財布や携帯電話を盗まれてしまったこともある。

前へ   1   2   3   次へ
© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 グエン・ホアン・キム・ガンさん(女性)は、姉を交通事故で失った悲しみから、「911交通救助隊」を結成...

新着ニュース一覧

 アジア地域の銀行専門誌「アジアンバンカー(The Asian Banker)」のグローバルリサーチ・コンサルティン...
 人工知能(AI)法をガイダンスする政令第142号/2026/ND-CPが5月1日に施行された。これにより、実在の人物...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 商工省はこのほど、毎年5月6日を「ベトナムロジスティクスの日」、毎年5月の第1週を「ベトナムロジステ...
 北中部地方クアンチ省の「火の土地」に眠ること半世紀以上、烈士(戦死者)であるチャン・ミン・トゥエン...
 韓国の仮想通貨取引所を運営するビッサム(Bithumb)は、大和証券が出資する国内大手独立系証券会社
 インドのムンバイで7日、ベトナム・インドビジネスフォーラムが開催され、同国を訪問していたトー・ラ...
 西北部地方ディエンビエン省警察は7日、公安省傘下麻薬犯罪捜査警察局(C04)と協力し、地域社会にいる薬...
 ホーチミン市サイゴン街区(旧1区)の青年文化会館の敷地内に、米国のコーヒーチェーン大手であるスター...
 ホーチミン市建設局は現在、タンソンニャット街区(旧タンビン区)のコンホア(Cong Hoa)通りに国内初とな...
 国内最大手の格安航空会社(LCC)ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は、
 各省・市の計画投資局のデータによると、2026年4月に全国で新規設立された外資企業および支店、営業所...
 ホーチミン市タンミー街区(旧7区)のサイゴンエキシビション&コンベンションセンター(SECC:799 Nguyen...
 全日空(ANA)が出資するベトナムのフラッグキャリアであるベトナム航空[HVN]
 西北部地方ラオカイ省(旧西北部地方イエンバイ省)のムーカンチャイ村(xa Mu Cang Chai)で1日、棚...
トップページに戻る