巨大な需要がある一方で、供給側では大きなギャップが浮き彫りになっている。全国にある46か所の社会福祉施設はニーズの0.05%しか満たしていない。地域社会でのケアサービスにアクセスできている高齢者は15%にとどまり、公式な在宅ケアモデルに至っては利用率が3~5%という水準だ。
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RMITベトナムのキャサリン・アール准教授・博士は、市場がメンタルヘルスや人とのつながり、生涯学習、終末期ケアといった本質的なニーズを見落としていると指摘する。同氏はまた、「ケアエコノミーは、単なるサービスとして捉えるのではなく、経済の柱であり社会全体の責任であるという視点の転換が必要です」と話す。
シルバーエコノミーは、サプリメントやマッサージ機の販売にとどまらない。ビン氏は、市場には少なくとも4つの有望な分野が未開拓のまま残されていると指摘する。それらは、「予防医療と慢性疾患管理」、「年齢に応じたリハビリ・栄養・運動」、「在宅ケア・デイサービス・専門的な介護施設」、そして「メンタルヘルス支援サービスと遠隔ケア技術」だ。
アール氏は、高齢者任せにするのではなく、病院の枠を超えた包括的なケアの仕組みを構築する必要があると考える。その中でも、家庭でのケアが中心となる。
また、ビン氏は、デイケアや運動クラブ、地域交流の場を積極的に整備するよう提案している。鍵となるのは、高齢者に情報を提供し、自らの判断でサービスを選択するために必要な知識を身につけてもらうことだ。
高齢社会の到来が近づく中、こうしたモデルは少しずつ形になりつつあるが、多くの人々に届くにはまだ時間がかかる。当面の間、ゴックさんやホアンさんのような高齢者たちは、自分たちで試行錯誤を続けざるを得ない。
9月初め、ハノイ市タイホー街区(phường Tây Hồ、旧タイホー区)で試行運用されている公立の通所型高齢者ケア施設の利用を家族が申し込んだことで、ゴックさんの悩みは幾分和らいだ。ゴックさんは毎日ここへ通い、さまざまな活動に参加している。話し相手となる友人や介護スタッフもいるため、以前より楽しく過ごしている。
「ここでは1日たったの10万VND(約610円)で、食事や足湯のサービスもありますし、看護師による健康チェックも受けられます。何より嬉しいのは、おしゃべりできる友人がいることですね」とゴックさんは語った。








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