タイで開催されたAFCフットサルクラブ選手権2019で、ベトナム王者タイソンナム(Thai Son Nam)が3位入賞を果たした。同クラブは直近4年で準優勝1回(2018)、3位入賞3回(2015、2017、2019)と目覚ましい成績を残している。タイソンナムは今大会のために、フットサルの本場スペインでプレーする日本代表FP清水和也(22歳)を補強。ピヴォ(フォワード)のポジションで起用された同選手は助っ人として文句なしの活躍を見せて10ゴールで大会得点王に輝いた。
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清水は日本フットサルの将来を担うと期待されている逸材。昨季からスペインの名門エルポソ・ムルシアFSでプレーしている。移籍初年度はBチームに所属していたが、2シーズン目となる今季はトップチーム昇格を虎視眈々と狙っている。武者修行のつもりで挑んだAFCフットサルクラブ選手権の開幕前のインタビューでは「仕事はゴールを奪うこと。アジアでの舞台を通して世界を肌で感じたい」と語っていた。今大会での大暴れは、まさに有言実行。チームを勝利に導く重要なゴールを挙げたのはもちろん、短期間でチームにフィットしたことも高く評価できる。
タイソンナムは今大会のグループリーグを3戦全勝で首位突破。続く準々決勝でも中国の深圳南嶺に5-1で快勝してベスト4進出を決めた。準決勝では、今大会優勝チームである名古屋オーシャンズに1-3で敗戦。清水自身も相手の厳しいプレスを受けて仕事がさせてもらえず、悔し涙を飲んだ。清水にとってタイソンナムでの最後の試合となった3位決定戦は、立ち上がりに2点を先行される苦しい展開となるが、その後は持ち直して後半から怒涛の反撃。一進一退の緊迫したムードが続く中、清水は終盤、試合を決定づける2ゴールを決めて、ハットトリックを達成。清水はこの試合の3得点で得点王争い単独首位に浮上し、得点王を獲得した。
タイソンナムを3位入賞に導いた清水は、休む間もなくスペインでの2シーズン目をスタートさせている。自身初挑戦となったAFCフットサルクラブ選手権を通して、また一段と成長した清水。2大会ぶりのフットサルワールドカップ出場を目指す、日本代表での活躍にも注目していきたい。