2021年も昨年に引き続き、ベトナムのサッカー界は新型コロナで振り回される一年となった。多くの大会が中止となり、開催されても入場制限が設けられるか無観客となることが殆どで、スタジアムからファンの姿が消えた。今回はコロナ禍にあった、この1年間で特に印象的だったベトナムサッカー界の出来事を5つ紹介する。
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1:ベトナム代表がワールドカップ最終予選に初出場
ワールドカップ・アジア2次予選グループGで東南アジア各国との熾烈な戦いを繰り広げたベトナム代表は、同組を2位(5勝1敗2分)で通過して史上初となる最終予選進出を果たした。9月から始まった最終予選では、日本やオーストラリア、サウジアラビアなどアジアの強豪国と対戦中。6試合を終えて全敗と厳しい戦いが続いているが、格上との対戦で大きな教訓を得ている。
2:ベトナム代表、AFFスズキカップ連覇ならず
2018年大会で優勝したベトナム代表が、前回王者として臨んだAFFスズキカップ2020(新型コロナで1年延期)は、王座奪還に燃える宿敵タイに準決勝で敗れ(2試合合計0-2)、ベトナムは無念のベスト4敗退に終わった。
3:Vリーグが新型コロナで史上初の途中打ち切りに
徹底した水際対策で新型コロナを効果的に抑え込んでいたベトナムでは、今季もVリーグが予定通り有観客で開幕したが、4月末ごろからホーチミン市などで国内第4波が急拡大。リーグ戦は第12節を終えた後に中断し、その後は延期を繰り返していたが、収束の兆しが見えないことから、最終的に史上初となる途中打ち切りが決まった。
4:フットサルベトナム代表が2大会連続でW杯ベスト16進出
フットサルベトナム代表は、2016年のコロンビア大会に続き、2021年のリトアニア大会の出場を果たし、2大会連続でワールドカップの舞台に立った。今大会のグループリーグを1勝1敗1分の3位で終えたベトナムはワイルドカードで決勝トーナメント進出。ラウンド16では強豪ロシアに敗れたものの、2-3の接戦を演じた。
5:ベトナムが開催国となるSEA Games 31が新型コロナで2022年に延期
ベトナムが2003年大会以来となる2度目のホスト国を務める第31回東南アジア競技大会(SEA Games 31)は当初、2021年にハノイ市で開催が予定されていたが、ベトナム国内のみならず域内各国で新型コロナの流行が拡大したため、2022年5月への延期が決まった。SEA Gamesは東南アジア版五輪と呼ばれる大会で、特にサッカーは各国ファンの応援の熱が入る花形競技となっている。サッカーベトナム代表は前回のフィリピン大会で男女共に金メダルに輝いている。
※記事提供:ベトナムフットボールダイジェスト+