- 14年9月に営業停止、16年に解体
- 跡地で40階建ての複合施設を建設予定
- 現行規定違反と指摘、プロジェクト進まず
ホーチミン市1区グエンフエ通りとレロイ通りの角地にある超一等地のサイゴンタックストレードセンター(TAXデパート=Thuong Xa TAX)の跡地について、同市人民委員会は関連機関に対し、競売を行わずにサイゴン商業総公社(サトラ=Satra)に割り当てることを提案したが、現在まで進展がない。サトラは同委員会傘下の政府全額出資企業。
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サイゴンタックストレードセンターは、フランス植民地時代の1880年に着工した建物をもとに「グラン・マガザン・シャルネ(Grands Magasins Charner=GMC)」の名で1922年に着工し、1924年11月に完成した。
1960年代にサイゴンタックストレードセンターとして生まれ変わり、「国営百貨店」の通称で親しまれ、1世紀以上もの長い間、サイゴンのランドークとして愛された。しかし、2014年9月に営業活動を停止し、2016年に解体された。
サトラは跡地で、40階建ての新たな複合施設「サトラ・タックスプラザ(Satra Tax Plaza)」を建設する予定だが、関連機関は、サトラが跡地で同プロジェクトを展開することが現行規定に違反していると指摘した。その理由として、◇公有地の割り当て時に競売を行う必要があること、◇複合施設開発が同社のコア事業に含まれていないことなどが挙げられた。
なお、同社は解体後から現在まで跡地を管理している。毎年、国に約700億VND(約4億3000万円)の賃貸料を支払っているが、今年からは賃貸料が約900億VND(約5億5000万円)に増える見通しだ。