シンガポールでiPhone 6購入も詐欺被害、越人男性の悲劇と喜劇

2014/11/10 08:39 JST配信

 ファム・バン・トアイさん(男性・28歳)はこのほど、彼女を連れてシンガポールを旅行し、現地の携帯電話ショップでiPhone 6を購入した。トアイさんは彼女の誕生日を祝うためにお金を貯め、大奮発して臨んだ旅行とiPhong 6購入だった。しかしそこで悲劇は起きた。

 トアイさんは、シンガポールにあるシムリムスクエア内の携帯電話ショップ「モバイルエア(Mobile Air)」で950SGD(約8万7400円)のiPhone 6を購入。英語があまり分からない上、シンガポールは安全な国だと信じ込んでいたトアイさんは、契約書の内容をよく読まずにサインをした。店員はトアイさんに保証期間を1年にするか2年にするか尋ねたが、追加料金がかかるとも言わなかったため、トアイさんは無料で付くのだと思い1年と答えたという。

 すると店員は、本体価格950SGDに加えて保証期間1年分の追加料金がかかるため、計1500SGD(約13万8000円)の支払いをトアイさんに求め、更に「追加料金を払わなければ、iPhone本体も渡さないし既に支払った分の返金もしない」と付け足した。トアイさんはそのような大金を支払うことはできないと泣きながら頭を下げて950SGD分の返金を懇願したが、店員は笑うだけだったという。

 その後、店員は600SGD(約5万5200円)の返金に同意したが、トアイさんの彼女は納得せず警察に通報。店員は警察に対して、トアイさんは契約書にサインをしているため、70SGD(約6440円)しか返金できないと話した。結局、シンガポール消費者協会(Case)の介入により、400SGD(約3万6800円)が返金されることとなったが、トアイさんは550SGD(約5万0600円)を失ったにも関わらず、iPhoneすら手に入れることができなかった。

 このニュースはインターネット上で瞬く間に広まり、クラウドファンディング「Indiegogo」<https://www.indiegogo.com/>で「トアイさんにiPhone 6を贈ろう」というプロジェクトまで立ち上がった。同プロジェクトでは目標金額を1350USD(約15万5000円)に設定していたものの、8日15時の時点でなんと1万2360USD(約142万円)もの金額が集まっている。

 7日、トアイさんがベトナムへ帰国するためシンガポール・チャンギ空港でチェックイン手続きをしていると、新品のiPhone 6とシンガポールのお土産を持った男性が突然現れた。この人物こそクラウドファンディングでプロジェクトを立ち上げたガブリエル・カン氏だった。しかし、トアイさんはお土産のみを受け取り、iPhone 6は断固として受け取らなかった。トアイさんは既に1人のビジネスマンから550USD(約6万3300円)の寄付を受けており、そのお金でiPhone 6ではない携帯電話を購入したという。多くの人々からの支援に心から感謝をしつつも、それ以上の金額を受け取るつもりはないと話している。クラウドファンディングで集まったお金は、トアイさんの希望通り慈善団体に寄付される予定だ。

 実はトアイさんが今回シンガポールを訪れたのは、10年ぶり2回目。トアイさんは、「今回の事件で、ベトナムでの自分の生活と自国のイメージに悪影響を及ぼさないことだけを祈っています」とコメントした。

 なお、Caseによると、2014年に入ってから11月までの間にモバイルエアは18人もの客から詐欺で訴えられており、シムリムスクエアの中でも最もクレームが多いという。トアイさんのほかにも被害に遭ったベトナム人は多く、中国人や地元のシンガポール人からも同様の被害が報告されている。現在、同店は休業し、警察も店主の男と連絡を取ることができないという。

© Viet-jo.com 2002-2026 All Rights Reserved 利用規約 免責事項

この記事の関連ニュース

 シンガポール裁判所は11月30日、買い物客に違法な高値で携帯電話を販売したとして詐欺罪に問われていた...
 米アップル社(Apple)の新型スマートフォン「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」が、11月6日からベトナム...
 米アップル社(Apple)の新型スマートフォン「iPhone 6s」と「iPhone 6s Plus」が米国時間25日に発売され...
 シンガポール警察は27日、買い物客に違法な高値で携帯電話を販売したとして、詐欺容疑でシンガポールに...
 北中部ゲアン省警察は10日午前0時30分ごろ、張り込み調査を経て同省クインルー郡クインハウ村の道路を...
 米国アップル(Apple)社の新型スマートフォン「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」が14日、ベトナムでも正式...
 米国アップル(Apple)社の新型スマートフォン「iPhone 6」と「iPhone 6 Plus」が11月14日、ベトナムでも...
 ある仏教寺院の住職が、携帯電話専門店で「iPhone 6」を購入・使用しているところを撮影した自分の写真...
 ホーチミン市でこのほど、手に入れたばかりのiPhone 6を盗まれた女性がフェイスブック上で犯人探しへの...
 ホーチミン市10区にある携帯電話専門店「ビンファット・モバイル(Vinh Phat Mobile)」は19日、米アップ...
 米国のアップル(Apple)社が9日に発表した最新スマートフォン「iPhone 6」。ベトナム国内でも、一刻も早く...

新着ニュース一覧

 店主の一家が次々とこの世を去った後、フン・リンさん(女性)とゴック・リエンさん(女性)は、市場の路地...
 ベトナムの株式市場が21日付けで、インデックス開発大手の英FTSEラッセル(FTSE Russell)による市場分類...
 ベトナムで18日、米アップルの「iPhone 18」シリーズが発売され、全国の主要販売店で初日に数万台が事...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 インドの旅行雑誌「トラベル・アンド・ツアー・ワールド(Travel And Tour World=TTW)」が先般発表した...
 英国タイムアウト誌(Time Out)は16日、毎年恒例の「世界で最もクールな街トップ40(The 40 Coolest Neig...
 建設省は、外国の組織および個人の住宅所有権に関する規定の見直しを進めている。住宅法改正案で、外国...
 再生可能エネルギー事業を手掛けるイーレックス株式会社(東京都中央区)は、ベトナムの石炭火力発電所で...
 日本全国で「イオンシネマ」を運営するイオンエンターテイメント株式会社(東京都港区)などが出資するイ...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の
 韓国の教育企業であるハンエデュテック(Han Edutech)内のOK-TEST職業韓国語能力試験委員会はこのほど、...
 地場タクシー大手のビナサンタクシー[VNS](Vinasun)はこのほど、不動産開
 政府は9月3日付で、外資系投資家および外資系経済組織の物品売買・関連活動を規定する政令第342号/2026...
 地場のフィットネスチェーン大手であるシティジム(Citigym)は、全社的な事業再編に伴い、10月1日付けで...
 不動産開発を中核とする民間複合企業ビングループ[VIC](Vingroup)系の電
 日本政府観光局(JNTO)が発表した統計(推計値)によると、2026年8月の訪日ベトナム人数は前年同月比▲7.5...
トップページに戻る