小型潜水艦「チュオンサ1号」「ホアンサ1号」を自主設計・製造し話題となった紅河デルタ地方タイビン省在住の会社社長グエン・クオック・ホアさんは3日午前、国防省と海軍の支援のもと、「ホアンサ1号」の初の海洋実験を行い、見事に成功させた。
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ホアさんは2015年から水槽と湖でホアンサ1号の潜水・浮上実験を行い、成功させている。このほど、国防省の2日間にわたる厳しい審査を受け、ついに海洋実験を行うための安全基準を満たしていることが認められた。
ホアさんは、今回の海洋実験の経験を3隻目の潜水艦「チュオンサ2号」の製造に生かすとしている。チュオンサ2号では、既存の2隻の利点を集約するだけでなく、新たなエンジンを搭載するなどして実用性を高めるという。将来的には、国防や海洋研究に適用できる潜水艦を製造することを目指している。
ホアさんは2014年、チュオンサ1号の海洋実験を行おうとしたが、当局からの許可が下りず断念。今年2月にもホアンサ1号の海洋実験を試みたが、地元国境警備隊から撤去を指示され再び断念していた。3月に同省人民委員会主席がホアンサ1号を視察し、「海洋実験を直ちに承認する」と積極的な姿勢を見せていた。
なお、ホアンサ1号は、全長7m、幅2.5m、重さ9tの小型潜水艦で、最大潜航深度は50m、最大潜航時間は3日間。チュオンサ1号よりも優れた特長を有しており、無線通信装置や水中監視カメラ、ナビゲーションシステムなどを搭載。また、水だけでなく泥にも潜ることができるという。