ホーチミン市人民委員会は18日午後、蚊の媒介を主な感染源とする「ジカウイルス(Zika virus)」感染症について、同市2区アンフー街区及び12区ヒエップタイン街区での流行を宣言した。
この宣言が出たのは、同市2区在住の22歳の女性と、同市12区在住の43歳の女性の2人が新たにジカ熱に感染していたことが確認されたため。5月に同市2区在住の33歳の女性も感染が確認されている。現在までに国内で感染が確認されたのは7人で、ベトナム滞在後に他国で感染が確認された外国人を含めると10人となる。
同市人民委員会は、同市保健局長と各区・郡レベルの人民委員会主席に対して、関連当局と協力して、蚊や蚊の幼虫(ボウフラ)の駆除策を徹底し、予防策を講じるよう指示するとともに、住民らにも自ら駆除するよう呼び掛けた。
これに先立ち、保健省は17日、ジカウイルスの感染によると思われる小頭症の症例を国内で初めて報告した。小頭症患者は南中部高原地方ダクラク省で暮らす少数民族エデ族の母親(23歳)から生まれた生後4か月の女児。母親には妊娠3か月と6か月の時に、発熱と発疹の症状が出ていた。