国歌の「流通許可」、芸術公演局の権限を国会議員らが問題視

2017/05/25 16:04 JST配信

 文化スポーツ観光省芸術公演局はこのほど、国内での上演や流通を許可した歌曲約300曲のリストを発表した。リストにはベトナム国歌の「進軍歌(Tien Quan Ca)」をはじめ、既に広く流通している歌曲が含まれており、国会議員らが問題として取り上げた。

(C) vietnamnet
(C) vietnamnet

 国会社会問題委員会委員のルウ・ビン・ニュオン議員は、「『進軍歌』は2013年憲法第13条で、国歌と明確に規定されている。今更流通を許可する必要があるのか?」と問題提起。さらに「誰が芸術公演局に国歌の流通許可権限を与えたのか?国会か政府か?これは権限乱用ではすまされず、法律違反に該当する」と指摘した。

 ズオン・チュン・クオック議員は、芸術公演局の役割は上演活動の管理や著作権の保護であり、歌曲の流通許可は専門家や研究者からなる別組織が審査する制度を設けるなど、芸術公演局の役割を見直すよう文化スポーツ観光省に求めた。

 ベトナム国家の「進軍歌」は、紅河デルタ地方ハイフォン市出身の音楽家バン・カオ(Van Cao)が1944年に作詞・作曲した。1945年9月2日に社会主義の「ベトナム民主共和国」が誕生し、翌1946年の国会で「進軍歌」が国歌として採用された。その後70年以上にわたって国歌として歌われている。

 ベトナムの国歌「進軍歌」については、ベトジョーライフ(VIETJO LIFE)の「ベトナム国歌はどういう曲?~Tiến Quân Ca(進軍歌)~」を参照。

[VnExpress,22/5/2017 | 20:40 GMT+7,O]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 このほど第3国家保管センターが開いた歴史セミナーで、ベトナム国歌「進軍歌(Tien Quan Ca)」の作者で...
 政府はこのほど、芸術公演活動に関する政令第144号/2020/ND-CPを公布した。同政令は政令第79号/2012/ND...
 グエン・ゴック・ティエン文化スポーツ観光相は11日、芸術公演に関する2本の政令の改正について政府の...
 文化スポーツ観光省芸術公演局はこのほど、越僑音楽家の歌曲や1975年以前に流行した「ボレロ」と呼ばれ...
 文化スポーツ観光省は25日、ベトナム音楽著作権保護センター(VCPMC)に対し、音楽家の故バン・カオ氏が...
 開会中の第13期(2011~2016年)第5回国会で、1992年憲法の改正草案が議論されている。中部高原地方ザラ...

新着ニュース一覧

 商工省と複数の省・市における太陽光発電事業を巡る違反事件で、ハノイ市人民裁判所は、ホアン・クオッ...
 国家主席府は4月29日、受刑者8055人と刑執行猶予中の1人の計8056人に対する国家主席の特赦の決定を発表...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 第15期(2021年~2026年任期)国会第9回会議が5月5日に開幕した。  今国会では、国家構造に関する201...
(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。) ロンドン:歌謡曲でムードたっぷり、街角...
 ホーチミン市文化スポーツ局は、4月30日の南部解放記念日にサイゴン川沿いエリアで実施を計画していた...
 南部解放・南北統一50周年(1975年4月30日~2025年4月30日)事業の一環で行われた軍事パレードを見物する...
 衣料の製造・販売を行う韓国のレシピグループ(Recipe Group)はこのほど、同社が展開するファッションブ...
 ルオン・クオン国家主席は4月28日、北中部地方ハティン省でラオスのトーンルン・シースリット国家主席 ...
 インボイスに関する政令第123号/2020/ND-CPの一部を改正・補足する政令第70号/2025/ND-CP(6月1日施行)...
 カナダの金融・保険サービス比較会社 「ハローセーフ(HelloSafe)」はこのほど、世界各国における株式市...
 ハノイ市人民評議会は4月29日、バイオテクノロジー分野に特化した「ハノイバイオハイテクパーク」の建...
 日本の経済産業省とベトナム商工省は4月28日、エネルギートランジションに係る二国間協力プロジェクト...
 東南部地方ビンズオン省のビンズオン新都市ワールドトレードセンター(WTC EXPO)で5月7日(水)から9日(金...
 イタリアのサンペレグリノ(Sanpellegrino)とアクアパンナ(Acqua Panna)が冠スポンサーを務める「アジア...
トップページに戻る