文化スポーツ観光省芸術公演局はこのほど、国内での上演や流通を許可した歌曲約300曲のリストを発表した。リストにはベトナム国歌の「進軍歌(Tien Quan Ca)」をはじめ、既に広く流通している歌曲が含まれており、国会議員らが問題として取り上げた。
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国会社会問題委員会委員のルウ・ビン・ニュオン議員は、「『進軍歌』は2013年憲法第13条で、国歌と明確に規定されている。今更流通を許可する必要があるのか?」と問題提起。さらに「誰が芸術公演局に国歌の流通許可権限を与えたのか?国会か政府か?これは権限乱用ではすまされず、法律違反に該当する」と指摘した。
ズオン・チュン・クオック議員は、芸術公演局の役割は上演活動の管理や著作権の保護であり、歌曲の流通許可は専門家や研究者からなる別組織が審査する制度を設けるなど、芸術公演局の役割を見直すよう文化スポーツ観光省に求めた。
ベトナム国家の「進軍歌」は、紅河デルタ地方ハイフォン市出身の音楽家バン・カオ(Van Cao)が1944年に作詞・作曲した。1945年9月2日に社会主義の「ベトナム民主共和国」が誕生し、翌1946年の国会で「進軍歌」が国歌として採用された。その後70年以上にわたって国歌として歌われている。
ベトナムの国歌「進軍歌」については、ベトジョーライフ(VIETJO LIFE)の「ベトナム国歌はどういう曲?~Tiến Quân Ca(進軍歌)~」を参照。