ホーチミン:日本風の寺院が人気、12区のカインアン院

2018/03/31 05:02 JST配信

 ホーチミン市12区アンフードン街区には、日本の建築様式を取り入れた寺院「カインアン院」があり、参拝者が後を絶たない。

(C) VnExpress
(C) VnExpress

 カインアン院はかつて住職のチー・ヒエン僧侶が1905年に小さな寺を建設したのが始まりだ。当時カインアン院は、裕福な一族が寄贈した旧アンロックドン村と旧ハインフー村(現アンフードン街区)にまたがる6haの土地の真ん中に、小さな本堂が建っているだけだった。

 この土地は、第一次インドシナ戦争時代に戦士らが集結し士気を高める場所でもあった。戦中は幾度となく攻撃を受け、竹やレンガを残すのみとなった。しかし2006年に大規模修繕が行われ、2016年に現在の姿となり、名前はカインアン院に改められた。

 本堂は木材と石材で建設された4階建てで、威厳のある佇まいだ。本堂に続く石造りの階段はハスの花が彫られている。本堂は「仏教道」と呼ばれ内装は木材で施されており、儀礼や座禅が行われる。改築に伴い、宮殿文化という解釈から竜などの彫刻は省かれ原始的な様式に戻されたほか、東北アジアの仏教の要素が取り入れられている。

 特に日本の寺院建築を感じるのは塔だ。旭のような朱色の塗装、木材の茶色、石灰岩の白、装飾に使われている銅色と色鮮やかで、各所に電灯が吊るされている。三重塔の頂部には相輪が空にそびえ立つ。また、境内の随所に木造りの灯篭が立てられている。

 カインアン院は連日、個人や団体が参拝に訪れており写真撮影に興じている。同院では人々の暮らしに仏教の心得の普及活動として修行や座禅なども催している。

[Quynh Tran, VnExpress, 22/3/2018 02:08 GMT+7, T]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 2月14日~19日(旧暦12月29日~1月4日)までの7日間のテト休暇にハノイ市を訪れた観光客の数は推定で前年...
 ホーチミン市中心部の1区チュオンディン通りにあるヒンドゥー教寺院には、 毎日数百もの人々が心の内を...
 南中部沿岸地方ダナン市の五行山観世音寺で10月30日、奈良・東大寺別当で華厳宗管長の狭川普門師ら日越...

新着ニュース一覧

 ホーチミン市人民委員会は3月29日、同市を流れるサイゴン川に架かる歩道橋の着工式を開催した。  ...
 ルオン・クオン国家主席は国家主席府で1日午前、ベトナムを公式訪問中のベルギーのフィリップ国王陛下...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 保健省によると、今年に入ってから麻疹(はしか)の流行が始まり、これまでに4万2000人以上の感染疑いが...
 ホーチミン市フーニュアン区のファンシックロン(Phan Xich Long)通りの周辺には、全長1kmにも満たない1...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 南中部沿岸地方ダナン市人民委員会は3月28日、バクダン(Bach Dang)通り42番地の施設改修・拡張による「...
 国際協力機構(JICA)中部と株式会社ATグループ(愛知県名古屋市)は3月28日、JICA草の根技術協力事業「ベ...
 ENEOS Xplora株式会社(東京都千代田区、旧社名:JX石油開発株式会社)は3月25日、同社が100%出資する日...
 米国のS&Pグローバル(S&P Global)が先般発表した2025年3月のベトナム・PMI(製造業購買担当者指数)は50....
 ベトナムは、日本やインドネシアのような環太平洋火山帯に位置する国々と比べて、地震発生のリスクは低...
 ベトナムIT最大手FPT情報通信[FPT](FPT Corporation)傘下のFPTソフトウェ
 ファム・ミン・チン首相は29日、鉄道分野の国家重点プロジェクト指導委員会の会議を主宰した。首相はこ...
 ベトナム観光協会(VITA)は、持続的な韓国人観光客誘致を目的として、4月中に韓国のソウル市に韓国事務...
 格安航空会社(LCC)最大手ベトジェットエア[VJC](Vietjet Air)は31日、北
トップページに戻る