(※本記事はVIETJOベトナムニュースのオリジナル記事です。)
![]() (C) T.Sasaki |
【ロンドン編】はこちら
【パリ編】はこちら
【プラハ編・前編】はこちら
商人たちのコミュニティが根付く
昼が近づき食堂の集まる区域に行ってみると、フォーの繁盛店があったので入ってみた。席につくと、アルバイト風の若いスタッフが来て「チキン、ビーフ、チキン&ビーフ」と英語でメニューを伝えてくれた。200チェコ・コルナ(約1300円)と、切りのいい価格の牛肉フォーを注文してみた。
改めて食堂内を見回すと、まずテーブルにはライム代わりのカットされたレモンやニンニク酢、スイートチリソースなどがそろい、箸や箸入れの形状までベトナムと同じ。これだけで、なんとなくフォーの味にもより期待がかかる。全体的に明るい雰囲気で入りやすいのか、ベトナム系だけでなくチェコ人の客もいる。割合は半々といったところ。家族でフォーを食べに来たベトナム系家族や買い物がてら立ち寄ったチェコ人女性たち、またチェコ人の顧客をもてなす事業家と見えるベトナム人もいて、フォーを囲んで盛んにビジネスの話をしていた。
注文後5分程度で出てきた牛肉フォーは、現地サイズに合わせてか本国の2割増し程度の大盛り。なみなみとつがれたスープに、パクチーや赤タマネギ、牛肉がふんだんに入っていた。ただし味は海外向けにアレンジしていない、ベトナムそのままのやさしい風味。調味料を加えて味を変えつつ食べるフォーの楽しさを、サパ・プラハで満喫できた。
フォーの人気店。天気がいい日は外のテラス席が人気
フォー店を出て周囲を歩いていると、寺を発見。寺の敷地の前に、背の高い真っ白な観音像が立っている。その横にある門をくぐると、正面に立派な金の仏像、左手に本堂といえる小さな建物。本堂内にも仏像があり、花や果物が供えてあった。お堂はきれいに掃除されていて、供え物も新しい。奥の部屋には仏経関連の行事を行った際の写真も展示してある。僧を招へいしての祈祷会や仏経関連団体の会合など、さまざまな行事を行ってきたことが分かる。チェコでは少数派の仏教徒だが、ここでの活動は活発なようだ。
存在感のある真っ白な観音像が、寺の前に立つ
色とりどりの提灯が吊り下げられた寺