ホーチミン:排水溝のごみ収集、過酷で危険と隣り合わせ

2018/07/07 06:55 JST配信

 ホーチミン市都市排水有限会社の作業員たちは、市内各地の排水溝へ降りては、腰まで汚水に浸かりながら底に溜まったごみを掃除している。

(C) VnExpress
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 排水溝の蓋を開けると悪臭が漂う。センサーで有毒ガス濃度を測り、基準値の範囲であることが確認できたら作業開始だ。梯子を使って地下2.2mの排水溝へ降りる。汚水の深さは1.2mで、作業員は腰上まで浸かりながら、ざるやバケツを使って底に溜まったヘドロや水面に浮遊するごみをかき集める。

 いっぱいになったバケツは地上で待つ作業員がロープで引き上げる。排水溝1か所で集められるごみの量は、積載量3tのごみ収集車5~6台分になることもある。

 ごみはプラスチック容器やビニール袋、動物の死骸のほか、ガラスの破片や注射針、ナイフ、ハサミと危険な物も紛れていて、作業中に手足を負傷することは日常茶飯事だ。

 排水溝は月に1回、ごみを収集することが規定されており、1回の作業は4、5時間。1時間ごとに地上へ上がり、水で作業服や身体の汚れを落として着替えてから小休憩をとる。しかし、高潮の時は潮が満ちるまでに作業を完了させるため、休みなくごみを集め続けなければならない。

 また、雨季はごみで排水溝が詰まり地域一帯が冠水しないよう連日作業に当たり、作業時間も通常よりも長くなる。雨が降ったばかりの排水溝は特に悪臭が強く、作業員には辛い作業になる。市内の排水溝で作業員らに最も敬遠されているのが、5区のキムビエン市場など化学製品を生産・販売している地区だ。化学物質が溶け込んだ排水に触れると痒くてたまらないという。

 排水溝のごみ収集は楽な仕事ではないが、給与は月900万VND(約4万3700円)。しかし、勤続24年の男性作業員は仕事についてこう語る。「この仕事は色々な職業の中でも一番汚い仕事かもしれませんね。でも、母もこの仕事をしていましたし、私もなるべくして作業員になったようなものです。給料も安定していますから」。

 先頃同市で開催された市内の冠水問題に関する意見交換会で、同市人民評議会のグエン・ティ・クエット・タム議長は、冠水が深刻化する一部の道路について解決策を検討し同市に提案するとして、自治体を代表して排水溝のごみ収集作業員らに対し謝罪の意を表した。

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