ホーチミン市党委副書記を更迭、トゥーティエム案件の違反などで

2018/12/28 13:55 JST配信

 第12期(2016~2021年)共産党執行委員会第9回会議は26日、タット・タイン・カン氏を第12期共産党執行委員・ホーチミン市党委副書記・同市党委常務から更迭することを決定した。

(C) vnexpress
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 カン氏は、民主集中制に違反し、権限違反行為を働いたほか、共産党の資産の管理規定に違反し党に甚大な被害をもたらしたとされる。

 同市党委傘下のタントゥアン建設投資(Tan Thuan Dong Development Investment Construction)は同氏の指導のもと、不動産デベロッパーのクオッククオン・ザライ[QCG](Quoc Cuong Gia Lai)に時価を大きく下回る価格で自社の土地を売りさばいた。

 報道によると、同氏はまた、同市交通運輸局長在職中に建設・譲渡(BT)方式による同市2区トゥーティエム新都市区の幹線道路4本の整備案件(全長12km)を実施するにあたり、事業主である自動車地場最大手のチュオンハイ自動車(Truong Hai Automobile=THACO)の子会社、ダイクアンミン不動産投資(Dai Quang Minh)と結託して工事費用を12兆2000億VND(約590億円)に水増しした上で、道路整備の見返りとして同新都市区内の一等地79haを割り当てた。

 道路1km当たりの費用は約1兆0200億VND(約49億円)に上っており、「金箔で貼られた道」とも呼ばれ、同新都市区の開発で不当な保障により土地を回収された住民をはじめとする市民に不満をもたらしている。

 トゥーティエム新都市区案件で、政府調査機関は調査の結果、ホーチミン市人民委員会、建設省、政府官房の違反を指摘している。同案件の対象ではない土地の収用や、住民移転目的の土地を不動産業者に割り当てたことなど、複数の深刻な違反が発見されている。

 同案件は故ボー・バン・キエット首相が1996年に承認したもの。元のマスタープランでは「上海の浦東新区」を建設し、土地収用対象の住民に同都市区の中心部にある物件を割り当てる計画だったが、関連機関の不当な土地収用や企業各社への土地割当などにより、住民の不満が20年以上も続いている。

[Vnexpress 16:31 26/12/2018 / Thanh Nien 06:33 27/12/2018 / Nguyentandung 09:42 27/12/2018, A]
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