チョーライ病院で患者取り違え、健康な足に骨折部固定ネジ用の穴

2019/06/19 05:06 JST配信

 ホーチミン市チョーライ病院でこのほど、患者の取り違えによる医療ミスが発生した。第8胸椎骨折で入院していたメコンデルタ地方カマウ省のグエン・ドゥック・ティンさん(男性・30歳)の健康な右足の脛骨(すねの骨)に、骨折部を固定するためネジを打ち込む髄内釘(ずいないてい)と呼ばれる処置が行われたのだ。

(C) tuoitre.vn
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 ティンさんは11日、カマウ省で高さ4mのところで作業中に落下し、メディク・カマウ病院を受診したところ第8胸椎骨折と診断され、同省総合病院へ移された。

 翌12日の21時近くにチョーライ病院へ搬送され、仮納金200万VND(約9400円)を支払うと、ティンさんは医師たちに言われるがまま手続きを済ませ検査を受けたという。日付が変わり13日の2時になっても検査結果は出ず、ティンさんはギプス固定の部屋へ通された。

 ティンさん家族は、ギプス固定のみで手術は不要なのだと胸を撫で下ろした。ところが、ティンさんは右足を出すよう指示されたのだ。異変を感じたティンさんは、繰り返し自分の名前を述べ、足は折れていないと担当職員に訴えた。当該職員は別の職員に確認を取ったが処置は続けられることになり、麻酔薬が投与された。

 骨に穴を開けるために器具を足に当てられ、処置の痛さにティンさんが唸っていると、部屋の外にいた看護師が慌てて入って来て患者の取り違えが発覚した。

 同院は13日午前、運営陣と神経科や救急の科長、総合計画課の担当者が出席してティンさん家族と話し合いの場を設け、髄内釘の部位は皮下組織に小さな傷があるのみで身体を動かすのに支障はなく、傷口は自然治癒すること、医療ミスが原因による治療費は同院が負担すること、関係者に処分を科すことを説明した。

 また、ティンさんの症状は第8胸椎骨折で手術の必要はなく、地元の病院での治療が可能である旨を伝えた。ティンさん家族は今回の医療ミスについて補償を求めるつもりはないが、ティンさんが完治するまで治療することと、今後医療ミスによる後遺症が発症しないことを保証して欲しいとしている。

[tuoitre.vn 08:34 17/06/2019 / ngaynay.vn 11:48 17/06/2019, T ]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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