ウイルスセキュリティ国内大手のBkavが発表した2021年のネットセキュリティに関するレポートによると、同年にベトナム国内で生じたコンピュータウイルスによる被害額は前年比+2%増の24兆4000億VND(約1240億円)に上り、過去最悪となった。
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により在宅勤務やオンライン学習などが増加したことを背景に、7070万台のコンピュータがウイルスに感染した。
ユーザーの多くは依然として海賊版のソフトウェアを使用しており、定期的な更新も行われないため、コンピュータをウイルスから保護できていないのが現状だ。自動更新が可能でメーカーのサポートを受けられる正規品のウイルス対策ソフトウェアをインストールしているコンピュータは全体の約10%程度に留まっているという。
2021年のネットセキュリティを全体的に見ると、仮想通貨の爆発的増加と、ランサムウェアなど仮想通貨で身代金を要求する攻撃の急増が特に目立った。同年にデータ暗号化ウイルスに攻撃されたコンピュータの数は全年の4.5倍にあたる250万台超へと急増した。
なお、2022年にもランサムウェアによる攻撃が増加し、ソフトウェアや情報技術(IT)ソリューションを提供する組織を介したサプライチェーン攻撃(ソフトウェアやハードウェアの製造過程でマルウェア感染などを仕掛ける攻撃)が引き続きトレンドになるものと見込まれる。