ホーチミン市で19日に新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の市中感染が国内で初めて確認された件に関連して、ホーチミン市保健局は24日、濃厚接触者(F1)の2人から新たにオミクロン株が確認されたことを明らかにした。
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また、先にオミクロン株の市中感染が確認された3人と今回の2人の計5人の感染源とみられる入国者の女性からもオミクロン株が確認された。
19日にオミクロン株の初の市中感染が確認されたのはホーチミン市在住の3人(Kさん、Hさん、Tさん)で、いずれも同じ入国者の1人と接触があった。入国者はベトナム国籍でホーチミン市ビンタイン区在住の女性(Pさん)で、米国から7日に南中部沿岸地方カインホア省カムラン国際空港経由でベトナムに入国し、同省ニャチャン市のホテルで隔離措置を受けていた。出発前と隔離中のPCR検査の結果は陰性だった。
Pさんは3日間の隔離を終えて10日にニャチャン市からホーチミン市に空路で移動し、Kさん、Hさん、Tさんの3人がホーチミン市タンソンニャット国際空港でPさんを出迎えた。その日、PさんとKさん、Hさんの3人はレストランで食事をしてから帰宅した。
その後、4人は乾いた咳と軽いのどの痛みなどの症状が出て検査を受けたところ、15日にKさん、Hさん、Tさん、16日にPさんが陽性と判明した。Kさん、Hさん、Tさんのウイルスのゲノム(DNAの遺伝情報)解析を行った結果、オミクロン株が確認された。
今回、Kさん、Hさん、Tさんの3人の接触者の追跡・検査を行う中で陽性となったF1の2人と、Pさんからオミクロン株が確認された。
今回オミクロン株が確認されたF1の2人のうち1人はTさんの親戚で、2021年12月28日からPさんの自宅の警備をしていた。もう1人は、ホーチミン市の病院の救急科に勤める医師で、Tさんと同じ家に住んでいる。
現在のところ、感染源はPさんとみられている。また、この集団感染に関連して11人のF1が確認されているが、このうち陽性の判定が出ているのは今回オミクロン株が確認された2人のみとなっている。
このほか、24日に東南部地方ビンズオン省で、カナダからの入国者1人についてオミクロン株が確認された。同省でオミクロン株の感染者が確認されたのはこれが初めて。この感染者は入国後に隔離措置を受けていたため、市中感染のリスクはないという。
23日午前までに国内で確認されたオミクロン株の感染者は、前日比+4人増の139人。内訳は、◇ホーチミン市:71人(うち市中感染5人)、◇南中部沿岸地方クアンナム省:27人、◇ハノイ市:14人、◇南中部沿岸地方カインホア省:11人、◇南中部沿岸地方ダナン市:8人、◇北中部地方タインホア省:2人、◇東北部地方クアンニン省:2人、◇北部紅河デルタ地方ハイズオン省:1人、◇同ハイフォン市:1人、◇南部メコンデルタ地方ロンアン省:1人、◇東南部地方ビンズオン省:1人。