ビンズオン省:デング熱対策でボルバキア菌感染の蚊3000万匹放出

2022/03/28 14:10 JST配信

 東南部地方ビンズオン省保健当局とホーチミン市パスツール研究所は24日、同省トゥーザウモット市南部にて、デング熱対策としてボルバキア菌に感染した蚊3000万匹を放った。

イメージ写真
イメージ写真

 ボルバキア菌感染蚊放出プロジェクトは、放たれた蚊がデング熱やジカ熱の感染源となる蚊と交配することによりウイルスの増殖を抑え、感染源の撲滅を狙うというもの。ボルバキアは自然界に存在する共生細菌で、昆虫の約60%に共生している。

 蚊の遺伝子構成を操作するものではないため、自然の生態系や人間の健康にリスクをもたらすことなく、蚊媒介感染症から人々を守ることが出来ると期待されている。これまでの研究により、蚊がボルバキア菌を運ぶことで、デング熱、ジカ熱、チクングニア熱、黄熱病などの感染源減少に繋がると評価されている。

 ビンズオン省は今後、8月まで約20週間にわたってボルバキア菌感染蚊を放出。1週間当たりに放つ蚊は150万匹。蚊を放つ場所は、トゥーザウモット市の◇フークオン(Phu Cuong)、◇フーホア(Phu Hoa)、◇フーロイ(Phu Loi)、◇ヒエップタイン(Hiep Thanh)、◇チャンギア(Chanh Nghia)の5街区。

 ビンズオン省は、デング熱が定期的に流行する地域であり、感染者数が年々増加傾向にある。同省のデング熱感染者数は、2020年が4370人(うち5人死亡)だったのに対し、2021年は5636人(うち2人死亡)に増加した。

[Tuoitre 14:43 24/03/2022 U]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
© Viet-jo.com 2002-2025 All Rights Reserved 免責事項

この記事の関連ニュース

 日本の国立感染症研究所(NIID、東京都新宿区)によると、ベトナムで採集されたデング熱の主要な媒介蚊で...
 ホーチミン市保健局のタン・チー・トゥオン局長はこのほど、同市での新型コロナウイルスの感染は収まり...
 ホーチミン市および南部の各省ではこの数週間、デング熱患者が増加傾向にあり、死亡例も確認されている...
 アース製薬株式会社(東京都千代田区)は、虫ケア用品の開発における知見・ノウハウを活かし、蚊媒介感染...
 デング熱とジカ熱の感染が多発する南中部沿岸地方カインホア省ニャチャン市ビンルオン村で3日、デング...

新着ニュース一覧

 8月は、8月革命記念日80周年(1945年8月19日~2025年8月19日)および建国記念日80周年(1945年9月2日~202...
 VIETJOベトナムニュースが8月に配信した記事のアクセス数ランキングをご紹介します。 1位:ベトナム...
 ハノイ市のバックマイ送信所は、1945年9月に独立宣言を放送した場所であると同時に、「ベトナムの声放...
慣れない海外生活、急病や事故
何かあってからでは遅い!
今すぐ保険加入【保険比較サイト】
 日本の気象庁が発表したデータによると、ベトナム時間の30日午前7時にトンキン湾で台風6号(アジア名:...
 地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)傘下の電
 ハノイ市の旅行会社ベトナムワンダー(Vietnam Wander)は、1980年代の物不足時代に貴重な財産だったホン...
 ホーチミン市都市鉄道(メトロ)1号線(ベンタイン~スオイティエン間)を運行する同市メトロ1号線有限会社...
 ハノイ市の国家展示センターで28日、建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)を祝う記念事業の一...
 ベトナム政府は、建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)を祝い、ベトナム共産党政治局の指導の...
 ベトナム建国記念日80周年(1945年9月2日~2025年9月2日)に併せ、中国全国人民代表大会(全人代)の趙楽際...
 ハノイ市警察は、8月革命記念日80周年(1945年8月19日~2025年8月19日)および建国記念日80周年(1945年9...
 ハノイ市建設局は28日、8月革命記念日80周年(1945年8月19日~2025年8月19日)および建国記念日80周年(19...
 東南部地方ドンナイ省人民委員会はこのほど、地場インフラ企業のドナコープ(DonaCoop)および投資ファン...
 高分子事業や機能資材事業、繊維事業を手掛けるユニチカ株式会社(大阪府大阪市)は、繊維原料・繊維製品...
 フレキシブルプリント基板(FPCB)などの製造を手掛ける韓国のEV先端素材(Electric Vehicle Advanced Mat...
トップページに戻る