手話で注文、聴覚障がい者が生き生きと働くハノイのカフェ

2024/11/03 10:05 JST配信

 カフェをオープンして間もない頃、プロジェクトのメンバーは皆それぞれ自分の仕事を持っていたため、カフェに時間を割くことが難しく、カフェの運営は困難を極めた。その後、各々が時間を調整してカフェに顔を出し、店のスタッフである「フラワー」たちをサポートするようになった。

(C) baotintuc
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 現在、フロウィーには21歳から33歳までの6人の「フラワー」が在籍し、3人ずつ2つのシフトに分かれて働いている。ほとんどの「フラワー」たちは、これまでに織物や衣類クリーニング、スーパーマーケット、飲食店など、様々な仕事に就いてきた。

 縁あってフロウィーで働いている聴覚障がい者たちは、障がいを持つ人々の受け入れや訓練を行う組織を経由して配属されている。

 「フラワー」の1人であるマイさんは、東北部地方トゥエンクアン省で生まれ育ち、生まれつき聴覚障がいを持っている。現在は結婚して、同じく聴覚障がい者の夫とハノイ市で暮らしている。縁あってフロウィーのスタッフになったマイさんは、「毎朝目が覚めると、とても幸せな気持ちなんです。私の仕事はドリンクやピンス(韓国かき氷)を作ることで、最終的な目的はお客様においしいと感じてもらうことです」と話す。

 マイさんはドリンク作りに情熱を持っており、自ら勉強してドリンク作りに関する資格を3つも取得し、レストランで働いた経験もある。マイさんは仕事をしながら、空いた時間にドリンクのレシピや調合について学び、理解を深めてきた。フロウィーでは、ドリンク作りだけでなく接客についても訓練を受けている。

 多くの客が、マイさんが作ったドリンクをおいしいと賞賛する。このことで、マイさんは自分を認めてもらえた、他の人と同じように良い仕事ができたと感じられ、幸せな気持ちになれる。

 「夫は私がここで働くことを心から応援してくれています。お客様もフレンドリーで、同僚たちも明るく、お互いに助け合って働いています。それに、ここで働くようになって以前よりお給料もだいぶ増えました」とマイさんは晴れやかな笑顔で語る。

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[Bao Tin Tuc 21:00 04/09/2024, A]
※VIETJOは上記の各ソースを参考に記事を編集・制作しています。
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