- 1区とトゥーティエム新都市区に建設
- ホーチミンを全国レベルの金融センターに
- ダナンを地域レベルの金融センターに

ホーチミン市人民委員会はこのほど、約172兆VND(約9500億円)を投じて、1区および同市直轄トゥードゥック市のトゥーティエム新都市区に、国際金融センターを建設する計画を明らかにした。
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国際金融センターの開発区域は総面積783haで、うち陸地が719ha、サイゴン川の水域が64haを占める。
初期段階では、トゥーティエム新都市区内の9.2haのコアエリアに重点を置き、金融管理・監督・仲裁機関の本部を設置する予定。最初の2~3年間の投資額は約16兆VND(約880億円)で、このうち約2兆VND(約110億円)は国家予算から拠出し、本部ビルの建設に充てられる見通し。
人材面では、「ホーチミン市国際金融センター人材育成計画」の策定が進められており、まずは運営組織の整備に着手。職務ごとの能力や採用の基準、幹部候補リストの策定などが行われている。併せて、2025年から開始予定の短期・中期の研修プログラム5本の設計も進行中で、英国、香港、上海、アスタナ(カザフスタン)への視察および派遣、ベトナム・ドイツ大学での研修などが予定されている。
国際金融センターは2025年中の稼働開始を目指しており、ホーチミン市を全国レベルの金融センター、南中部沿岸地方ダナン市を地域金融センターとして位置づけている。
ホーチミン市では、統合的な金融空間の整備と周辺地域への拡張、フィンテック分野における人材育成、投資誘致に向けた特別政策の導入が重点施策となる。一方、ダナン市はグリーンファイナンスやイノベーション主導の金融を柱とし、他の伝統的な金融センターとの差別化を図る方針。
なお、ホーチミン市人民委員会は財政省や関連省庁と連携し、国際金融センターに関する政府決議案を策定して、第15期国会第9回会議で提出する予定だ。