計画投資省は17日、「ベトナム、2015年までに達成すべきミレニアム開発目標(MDGs)の3分の2を終えた時点の結果」と題した報告書を発表した。MDGsは、2000年に開かれた国連ミレニアム・サミットで採択された国連ミレニアム宣言と1990年代に開催された主要な国際会議などで採択された国際開発目標を統合し、一つの共通の枠組みとしてまとめられたもので、2015年までに達成すべき8つの目標を掲げている。
報告書によると、ベトナムのこの10年間の国民総生産(GDP)平均成長率は7.2%に達し、2010年の国民1人当たりGDPは約1200ドル(約10万3000円)となった。これにより、ベトナムは世界銀行(WB)の定義による「低所得国」から「低中所得国」となった。また、2002年の貧困率を2010年までに半減しており、「極度の貧困と飢餓の撲滅」というMDGsを達成した。
HIV問題については、感染者の増加率が全体としては抑制されつつあるが、一部の地方では増加傾向にある。国際連合ベトナム事務所のジョン・ヘンドラ氏は「このままではHIVに関するMDGsを2015年までに達成するのは困難だ。HIV感染防止に充てる予算を増やす必要がある」と指摘している。