花好きのハノイの人々はこの春、日本から紹介されたというパンフラワーに注目している。パンフラワーは特殊な粘土で花や葉などを作り着色したもので、本物そっくりのように見える。プラスチックや陶磁器でできた造花には慣れているハノイの人たちも、粘土の花はまだ物珍しいようだ。16日付ダットベト紙電子版が報じた。
日本から輸入した粘土で、花びら、葉、茎などを一つずつ抜き型を使って作っていく。細やかな神経、アイデア、観察力の持ち主でないと素晴らしい作品には仕上がらない。パンフラワーの良さは、色あせしないこと、型崩れしないこと、値段が手頃なことなどで、こうした点がハノイの人たちに気に入られているようだ。
パンフラワー製造施設を経営するタ・スアン・ヒエップさんは、「今年の旧正月(テト)はパンフラワーを花飾りに使おうと思っている人が多い。売れ行きが良いのは、蘭の花、梅の花、それに盆栽だ。私の施設だけでは十分需要に応えきれないほどだ」と話す。パンフラワーを購入したフオンさんは「花が散るのを見るのが嫌い。そんな私にパンフラワーはぴったり」と語った。