旧暦12月23日(今年は新暦1月26日)はベトナム語で「オンコン・オンタオ」と呼ばれる「台所の神様」の日。この日にはオンコン・オンタオがこの1年間の出来事を報告するため、鯉に乗って天の神様のもとに戻ると言われており、鯉を湖や沼に放すのが習慣になっている。緋鯉を使うのが一般的だが、今年は変わり種の鯉も出現している。24日付ラオドン紙電子版が報じた。
ハノイ市タイホー区イエンフー地区は観賞魚の卸問屋があることで有名だが、旧暦12月23日が近付くと、一気にオンコン・オンタオ用のシフトになる。今年の価格は昨年より15~20%高めで、売れ筋は1匹当たり1万~5万ドン(約40~200円)の小さい鯉や金魚だという。このほか、中国や日本から輸入したというパール鯉やキリン鯉などの変わった種類の鯉も出現しており、選ぶのに目移りしてしまうという人もいるようだ。
鯉を買いに来たというドクさんは「どんな種類の魚を買うか、値段が高いか安いかは重要ではない。大事なのは気持ちだ。毎年3匹の金魚を買って帰り、近くの湖に放してオンタオを見送っている。娘もとても気に入っているようだ」と話した。