テト(旧正月)の元日(2019年は新暦2月5日)の1週間前にあたる旧暦12月23日(2019年は新暦1月28日)は、ベトナムで「オンタオの日(Ngay ong Tao)」、「オンコン・オンタオの日(Ngay ong Cong ong Tao)」などと呼ばれる「かまど(台所)の神様の日(吐君節)」だ。
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これは、家庭内の事情をよく知る台所の神様3人が、一家の1年の善悪を報告するため鯉に乗って天に昇る日。ベトナムの人々はこの日に神様が無事に天に昇れるよう、鯉を湖に放したり、紙で作った鯉や冥器を燃やしたりする習慣がある。
こうした中、ホーチミン市3区グエントン通り(Nguyen Thong)に軒を連ねる観賞魚専門店は、神様が乗って天に昇るための鯉を買い求める人々で賑わった。
販売価格は、一般的なもので1セット(3匹、計1kg以上)当たり20万VND(約960円)だが、多色で大きい日本の鯉ともなると1匹当たり50万~60万VND(約2400万~2900円)にも達する。
同市ビンタイン区バーチエウ市場での鯉の1匹当たりの販売価格は、小さいもので2万VND(約96円)、普通のサイズで5万VND(約240円)となっている。
なお、鯉の養殖で有名な東北部地方フート省カムケー郡トゥイロック村トゥイチャム村落はここ数日間、鯉を買い求めるディーラーで賑わっていた。
約30haもの広さの鯉の養殖場を有するこの村は、毎年この時期に鯉35~45tを出荷し、「鯉の専門村」として知られている。卸売価格は1kg当たり9万VND(約430円)が目安だ。
「台所の神様の日」については、ベトジョーライフ(VIETJO LIFE)の「かまど神オンタオの日~ベトナムの旧暦12月23日~」を参照。