ホーチミン市トゥードゥック区リンドン街区のトーゴックバン通り沿いに、数万平方メートルの面積を持つ大掛かりな粗悪ガソリンの生産・供給拠点がある。周囲を高い塀で囲まれ、何の看板も出していないが、チャウディエン・ガソリン供給場と呼ばれている。27日付トゥオイチェー紙(電子版)が報じた。
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ここではいくつかの不正な手段で粗悪ガソリンが生産・供給されている。タンクローリーからオクタン価92(A92)のガソリンを抜き取り、代わりに白濁した液体(何かは不明)やオクタン価の低いA83のガソリンを混入する。A83は黄色、A92は黄緑色に着色されているため、A83を入れるときは黄緑色の着色剤も同時に投入する。
粗悪ガソリンの取り扱い責任者によると、積載量1万2000リットルのローリーからは2000リットル、1万6000リットルのローリーからは4000リットルを抜き取って入れ替えているという。また、ガソリンを発火しやすくさせるため、中国から輸入した化学物質を混入している。金属を腐食させる性質を持つこの物質の混入したガソリンを使うと、ガソリンタンクから漏出して引火事故を引き起こす恐れがある。
ここで生産された粗悪ガソリンは、ホーチミン市9区、東南部のビンズオン省やタイニン省、メコンデルタ地方の各省市、中部高原地方ダクラク省などのガソリンスタンドに供給されているという。